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転生お姫さまは、絵本の世界で生きていく〜簡略化された物語と現実のギャップの中で、理想のお姫様を目指します!~

作者:雨の瀬
最新エピソード掲載日:2026/05/10
ふわふわのドレスに、きらきら光るティアラ、「おひめさま」はいつも笑顔がまぶしい。
私も、そんなおとぎ話のおひめさまになれたら。
そんな淡い憧れを、胸の中でそっと温めていた。

けれど、それはやっぱりおとぎ話。
現実の私は、病院のベッドの上で点滴に繋がれ、薬がなければ生きられず外に出ることすらままならない。
小さな白い世界が、私のすべてだった。

それでも、毎日幸せだった。
パパとママは毎晩絵本を読んでくれて、
お兄ちゃんはこっそりお菓子を持ってきてくれた。

でも終わりは、突然やってくる。
最期は家族の涙に見送られ温かい手とは裏腹に、身体はどんどん冷たくなっていく。

神様がいるなら、どうか、次はあの絵本のようなお姫様に。
そんな願いを胸に、私は一筋の涙を流して、この世界にさようならを告げた。

__
_

「姫様、お誕生日おめでとうございます!」

拍手がホールいっぱいに響き渡り我に返ると、そこは煌びやかな世界。
金の装飾が施された大広間に、シャンデリアの灯りが降り注ぐ。
豪華な食事、色とりどりの花、音楽隊の旋律、夢のような空間に私はいた。

「おいで、リリィ」

名前を呼んで腕を広げたのは、一番目のお兄様。
迷うことなく飛び込むと、ふわりと抱き上げられた。

「甘えん坊、もう五歳だろ」

下から揶揄う二番目のお兄様。
その頭をぺちっと叩くお姉様を見て、お父様とお母様が優しく笑った。
つられて私も笑うと、みんなが笑った。

その瞬間、光景が一瞬、重なる。
どこかで見たことのある景色。

絡まっていた記憶がほどけ、前の世界の記憶が流れ込んでくる。
私は、この光景を知っている。

「どうしたんだい、リリィ」

曇る家族の顔に、私は笑ってみせた。

『うれしくて!』

そのひとことで、また笑顔が広がる。
私はもう、この世界の結末を知っている。

『やさしくてつよいこんなすてきなおひめさまに、わたしもなれるかな』

前の私の言葉が、ふと脳裏によぎる。

『……なれるよ、なってみせる』

だって私は、大好きだった絵本『星のおひめさま』の憧れのお姫様に生まれ変わったのだから。

それでもいざ憧れが現実になると、理想とのギャップに何度も打ちのめされそうになる。
それでも私は

『__“あの子”みたいになりたい』

これは、星の輝きのもとに生まれた、小さな王女の新しい物語。
序章:アルカンティア国第二王女
第一章:絵本の世界へ
お姫様と未来
2026/04/30 17:30
お姫様と一番好きな花
2026/05/07 17:36
第二章:ノルディア国
お姫様と旅支度
2026/05/10 19:48
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