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手を繋ぐことができなくなっても —アイドルになった君を、それでも僕は好きでいる—

作者:早谷 蒼葉
最新エピソード掲載日:2026/10/13
 恋人がアイドルに——だからこそ、一番遠い。

「僕はもう、彼女と手を繋げない——」

 中学入学直後、桐谷直哉は一人の女の子と出会った。
 結城沙友里。笑うと少しだけ目を細める、その笑顔に直哉は恋をした。

 手を繋いで歩いた放課後。
 花火の下で交わしたキス。
 六人で過ごした夏の海。
 触れることが当たり前だった、あの頃——。

 やがて沙友里はアイドルの道へ踏み出す。
 スポットライトの中で輝く彼女に、直哉はもう触れられない。隣に立てない。名前も呼べない。

 恋人なのに——だからこそ、一番遠い。

 触れられなくなっても、それでも僕は彼女を見ている。
 輝きの中で笑う君を、ただの観客として——
 
 アイドルになった彼女と、僕の物語。
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