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硝子の女神を盗む夜

最終エピソード掲載日:2026/06/11
怪盗レオナ――その正体は、女性の声、仕草、衣装、化粧を使い分け、あらゆる場所へ潜り込む青年・黒瀬玲央。

彼が狙うのは、金でも宝石でもない。五年前に失踪した父・黒瀬暁人が追っていた謎の美術品「硝子の女神」と、その周囲から消された人々の名前だった。

白い星、緋の冠、青の涙、黒の翼。

四つの鍵を追う玲央の前に現れるのは、同じく仮面をまとう怪盗・月城アヤメ、鋭い観察眼で彼を追い詰める女刑事・氷見沢咲良、そして美を守る慈善家の顔で罪を隠す御影宗一郎。

華やかな社交家、女性研究者、ギャル系スタッフ、地雷系配信者、記録係、保存技師――玲央はさまざまな女性の仮面をまといながら、御影財団の奥深くへ潜っていく。

だが、仮面を重ねるほどに、彼は知っていく。

変装とは、自分を消すためだけのものではない。
誰かの視点を借り、消された名前へ近づくための手段でもあるのだと。

硝子の女神に封じられていたのは、美術品の秘密ではなく、隠蔽された罪と、奪われた名前の記録だった。

これは、仮面で逃げ続けた青年が、最後に素顔で真実と向き合う物語。
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