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婚約解消、承知いたしました。立替金の期日は来月十日でございます 〜利息はいただきません。元本だけで足りなくなるはずですので〜

作者:若槻すみか
最終エピソード掲載日:2026/08/15
「婚約を解消したい」と告げられたその場で、わたくしは七年分の立替の証文を出しました。金貨千二百四十枚。利息はいただきません。

両替商の娘ミレーユは、婚約していた七年のあいだ、伯爵家の支払いを三十七件、黙って立て替えてまいりました。解消の申し出は一秒で承知し、期日だけを決めます——来月十日。
取り立てはいたしません。声も荒げません。ただ、残りの日数と残額を数えるだけでございます。
けれど利息を取らないと言い切ったせいで、元本の大きさだけがそのまま残りました。やがて伯爵家は自分たちの帳面をめくり、この家が誰の金で回っていたのかを、自分で知ることになります。

全15話・完結済み。こんな方におすすめ:静かなスカッと/声を荒げない主人公/数字と記録で崩れていく家
※恋愛はごく控えめです。
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