異世界の水守さんと段々畑のみかん暮らし
最新エピソード掲載日:2026/10/18
うちのため池から、顔のいい男が浮かんできた。
玄界灘の見える福岡の段々畑で、みかんを育てる二十歳の立花みのり。あだ名は「まめ」。
花の少ない五月の朝、家のため池に浮かんでいたのは、異世界の村で泉を守る青年、スイランだった。
彼は取水口に見とれ、用水路の前で泣き、海を見て「もったいない」と言う。
使える魔法は、水を手のひら一杯ぶん動かすことだけ。水は生み出せないし、みかんの甘さも分からない。
それでも、彼が水の行き先を感じ取り、まめが観察と記録で確かめれば、見つからなかった水漏れが見つかり、園の仕事が少しずつ変わっていく。
異世界ものを読みすぎた弟は相棒を名乗り、祖父は理由も言わずに「ああ、うちの客たい」。
摘果、かん水、台風、収穫、こたつ、池干し、接ぎ木。
段々畑の二年分の季節を、博多弁でツッコみながら、二人で一つずつ越えていく。
人が向こうへ渡れるのは、二年後の春。
水の魔法は手のひら一杯。みかんの甘さは、二人で決める。
玄界灘の見える福岡の段々畑で、みかんを育てる二十歳の立花みのり。あだ名は「まめ」。
花の少ない五月の朝、家のため池に浮かんでいたのは、異世界の村で泉を守る青年、スイランだった。
彼は取水口に見とれ、用水路の前で泣き、海を見て「もったいない」と言う。
使える魔法は、水を手のひら一杯ぶん動かすことだけ。水は生み出せないし、みかんの甘さも分からない。
それでも、彼が水の行き先を感じ取り、まめが観察と記録で確かめれば、見つからなかった水漏れが見つかり、園の仕事が少しずつ変わっていく。
異世界ものを読みすぎた弟は相棒を名乗り、祖父は理由も言わずに「ああ、うちの客たい」。
摘果、かん水、台風、収穫、こたつ、池干し、接ぎ木。
段々畑の二年分の季節を、博多弁でツッコみながら、二人で一つずつ越えていく。
人が向こうへ渡れるのは、二年後の春。
水の魔法は手のひら一杯。みかんの甘さは、二人で決める。
第1話 うちの池から顔のいい男が出た
2026/10/11 19:10
第2話 みかんの剥き方で人はわかる
2026/10/11 19:40
第3話 水漏れは二人で探す
2026/10/12 07:10
第4話 デートじゃない。作業着を買いに行くだけ
2026/10/12 19:10
第5話 キャラが被ってる
2026/10/13 07:10
第6話 その勝負は試験設計が甘いです
2026/10/13 19:10
第7話 笹舟一艘ぶん
2026/10/14 07:10
第8話 カラオケ大会の人数合わせ
2026/10/14 19:10
幕間① 水守のノート(訳)・その一
2026/10/15 07:10
第9話 雨に礼をする男に傘を差す
2026/10/15 19:10
第10話 男二人で水門を見に行くな
2026/10/16 07:10
第11話 用水路の泥を愛しすぎた男
2026/10/16 19:10
第12話 この街も水に泣いた
2026/10/17 07:10
第13話 白いシートで雨を止める
2026/10/17 19:10
第14話 雨の日の少女漫画朗読会
2026/10/18 07:10
第15話 土は湿っているのに葉が巻く
2026/10/18 19:10