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「お前は正しすぎる」と追放された令嬢、偏屈辺境伯に名指しで招請されました〜「君を妻にする気はない」と言われましたが、私の能力が必要だったそうです〜

作者:他力本願寺
最新エピソード掲載日:2026/07/17
「お前は正しすぎる。この家にはいらない」

侯爵家の負債を立て直し、領地を救い、兄が署名しかけた危険な契約の罠まで見抜いた令嬢リディア。

だが、その有能さを父と兄に疎まれ、婚約者からも、

「君は有能すぎる。妻には向かない」

と婚約を破棄され、家を追放されてしまう。
行き先は、王国最北端。
そこを治めるのは、四十を過ぎた傷持ちの元軍参謀、ヴィクトル・ヴァルツァー辺境伯。

彼には奇妙な噂があった。

何人もの令嬢を「花嫁候補」として迎えながら、誰一人として妻にせず、全員を送り返している――と。

ところが、リディアの招請状にはあり得ない一文が記されていた。

『招請者指定候補 リディア・グレイスフォード』

なぜか彼女だけが、辺境伯本人から名指しされていたのだ。
北境へ着いたリディアを待っていたのは、甘い歓迎ではなかった。

「道中の雪解け水はどうだった」
「東の村の煙突の数は?」
「護衛の馬の消耗は?」

顔も持参金も見ず、彼女の実務能力だけを試したヴィクトルは告げる。

「なるほど。君は飾りではないな」

生まれて初めて、自分の能力そのものを認められた。

――その直後。

「だが、君を妻にする気はない」

では、なぜ私を名指ししたのですか?

やがてリディアは知る。

「送り返された花嫁候補」たちは、没落などしていなかった。

商会主。
補給隊長。
学校長。

彼女たちは捨てられたのではない。
北境で実務を学び、資金と推薦状を与えられ、自分自身の人生へ「送り出されて」いたのだ。

そして、ヴィクトルがリディアを呼んだ本当の理由は――。

『単なる救済対象にあらず。採用候補として招請』

可哀想だから救われたのではない。
彼は最初から、リディア・グレイスフォードという人間の能力を必要としていた。

追放された有能令嬢が、帳簿と現場を見る力で北境を救い、自分を捨てた実家を見返していく。

一方、誰よりもリディアを尊重する偏屈辺境伯は、彼女を愛しているからこそ自由にしようとして――。

必要だから残るのではない。
救われた恩があるからでもない。

どこへでも行ける私が、それでもあなたを選びます。

追放ざまぁ×有能ヒロイン×四十代イケオジ辺境伯。
不器用な年の差じれじれ恋愛と、自分の名前で人生を取り戻す女性の物語。

全16話完結。ハッピーエンドです。




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