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灰橋の残り火 ~契約調査人カルドと父の死を追う少女~【『最強女騎士は、あと百二十日で壊れる』外伝】

作者:出水克幸
最新エピソード掲載日:2026/11/01
多く使えば、眠ったまま二度と目を覚まさない薬草。
ある朝、身元を伏せた客が、その灰眠草を二匁買っていった。
同じ頃、契約調査人カルド・ヴェインは、運河の町にある写本工房を訪れる。
依頼は、見習いの少年が破った古文書の調査だった。
少年自身も失敗を認め、工房の誰もが彼の責任だと思っている。
しかし、裂けた紙と傷んだ紐、昨夜の帳面を順番に調べると、少年一人の失敗では説明できない事実が見つかる。
その調査を見ていた十七歳の写本職人、エマ・ノールトは、カルドへ一つの依頼を持ちかける。
八年前、町を焼いた灰橋火災。
その事故を調べた後、別の橋から転落して死亡した父。
火災と父の死は、本当に別の出来事だったのか。
エマが差し出したのは、父が残した一枚の図面と、自分の暮らしを支える補償金だった。
調査期間は十四日。
依頼人に不利な事実が見つかっても、カルドは隠さない。
残された傷、役所の記録、人々の証言。
それらを一つずつ確かめるうち、八年前に閉じられたはずの事件が、今も誰かの選択を動かしていることが分かっていく。
これは、真実を知りたい少女と、事実だけを契約どおりに返す調査人の物語。
『最強女騎士は、あと百二十日で壊れる』と同じ世界を舞台にしたスピンオフ作品です。本編未読でも単独でお読みいただけます。
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