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塩対応の裏に隠した、長谷川さんの「致命的な弱点」

作者:空木 遼
最新エピソード掲載日:2026/11/01
「私に近づかないでいただけますか。迷惑です」

長谷川凛(はせがわ りん)。
鋭い眼光に、隙のない立ち振る舞い。容姿端麗でありながら、寄ってくる男子を冷徹な「塩対応」でことごとく撃退する彼女は、校内で誰もが恐れる『氷山の副会長』だった。

——だが、誰も知らない。
放課後、人目を避けた小さな洋菓子店の厨房で、彼女がどんな『素顔』を見せているのかを。

焼きたてのスイーツを口に含んだ瞬間、冷酷だった瞳はとろりと潤い、耳まで真っ赤に染まっていく。そして、密かにクラスメイト・藤野葵(ふじの あおい)の袖をぎゅっと掴みながら、上目遣いで呟くのだ。

「……見ないで。あと、今日のこれ……すっごく美味しい。……誰にも言っちゃダメだからね」

鉄壁の防衛線と、二人きりの時にだけ見せる無防備な甘さ。
これは、誰も知らない二人だけの『放課後秘密協定』。

俺にだけ『デレ』を解禁する長谷川さんに、今日も心臓が持ちそうにない——。
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