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Pacta sunt servanda ――陸奥宗光になる君と、国際法の言の葉を――

最新エピソード掲載日:2026/10/22
 


 目覚めると、私は幕末にいた。



 国際法を学んだものの、就活には苦戦していた。自分は何を学んできたのか。それを生かす場所も見つけられずにいた私にとって、開国したばかりの幕末は、あまりにも都合よく見えた。

 転生なのか憑依なのか知らないが、もしこれをやった何者かがいるなら、少しくらい感謝してもいい。

 いや、かなり感謝してもいい。

 神様か。

 神様なのか。

 誰だか知らないけど。



 神様、愛してる!



 そして、すぐにわかった。

 ニーチェは正しい。神は死んだ。




 ――――崩し字が読めませんでした。



 捨てる神あれば拾う神あり。そんな私に、文字を教えてくれる少年が現れた。

 伊達小二郎。私が入り込んだ身体の、幼馴染だという。顔はきれいだが、気は短い。私が誰なのかを問い詰めるのは分かるけれど、答えに困ったからといって、刀に手をかけるのはやめてほしい。

 どうにか話をつけて、文字を教わる代わりに、私は国際法を教えることになった。




 これは、私の小二郎と幕末で交わした、――私だけのPacta(約束)の物語。


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