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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

婚約破棄されたので、婚約者だった王子の死亡フラグを折る仕事を辞めます

作者:kusunoki_mitsu
最新エピソード掲載日:2026/04/23
公爵令嬢リーゼロッテには秘密がある。

九歳で目覚めた《未来視》——未来を視る力。そしてその力で、婚約者であるアレクシス第一王子の死亡フラグを、八年間折り続けてきたこと。

毒を代わりに飲んだ。暗殺者を密かに排除した。崩落する建物から遠ざけた。

代償は大きかった。髪は白く変わり、頭痛は日に日に増し、命が削られていく。

それでも構わなかった。好きだったから。

九歳の顔合わせの日、「髪、きれいだな」と笑ってくれた王子のことが、ずっと好きだったから。

けれど王子は気づかない。八年間、一度もリーゼを見なかった。

知っているのは「婚約者は地味で退屈な女だ」ということだけ。

そしてある日、王子は大広間で高らかに宣言した。

「リーゼロッテ。私は、真実の愛を見つけた」

——知っていた。三日前に、未来視で。

リーゼは微笑んで受け入れた。

「殿下のお幸せを、心よりお祈り申し上げます」

八年間の片想い。八年間の自己犠牲。全部、終わり。

もう視ない。もう守らない。もう、あの人の未来は追いかけない。

ヴェルナー領に帰って、自分の人生を生きる。

——そのはずだった。

馬車の中で目を閉じた瞬間、最後の未来視が走る。

暗い部屋。金色の髪が血に濡れて倒れている。

王子の死。三日後。

「知りませんわ」

リーゼは呟いた。もう関係ない。もう婚約者ではない。

でも——視えてしまった。

これは、「もう関わらない」と決めた元婚約者が、それでも視えてしまう死亡フラグに抗い、やがて自分自身の運命と向き合う物語。
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