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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

台湾有事で焦土となった日本から、防衛官僚は開戦十年前に還った ~被害報告書の数字を、俺が一つずつ減らしていく~

最新エピソード掲載日:2026/11/01
二〇二九年四月、台湾有事が勃発。
中国の上陸作戦は失敗し、日本は敗れなかった。だが、勝ってもいなかった。

自衛官の戦死者は二千百十四名。航空機百十八機、艦艇二十六隻を失った。
先島諸島の避難は間に合わず、民間人三千九百六十二名が犠牲になった。
LNGが尽きて、首都圏の計画停電は八十七日続いた。
半導体が途絶え、自動車工場はすべて止まった。

国家戦災検証委員会の調査官・砂川透は、その全記録をまとめた報告書を書き上げた夜、宮古島で失った母と妹の名前を見つめていた。
――あと十年早く手を打っていれば。

目を覚ますと、二〇一九年四月一日。防衛省の入省式の会場だった。
開戦まで、残り十年と一日。

報告書の数字は、すべて頭に入っている。
二十四歳の新人官僚が持つ武器は、未来の被害の記録だけ。
予算、省庁の縄張り、世論、そして変わっていく歴史。
砂川は、日本の被害を一人でも、一機でも減らすために動き出す。

一人称の主人公パートと、日本全体を描く「記録」パートの二つの視点で、もう一つの台湾有事を描く歴史改変シミュレーション。

※本作はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。被害の数値は各種シンクタンクの公開試算などを参考にした作中設定です。
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