ぜんぶ妹に譲りなさい
婚約者も、支度も、式の日取りも。馬も鞍も出場権も。家の者はいつも、妹に譲れと言います。——ええ、喜んで。ただし譲れるのは、わたくしが持っていたものだけ。先方が慕っていた理由も、後ろ盾も、荷物のようには渡せません。身内に取り上げられた娘が、言われたとおり全部差し出して、そのあとで何が残らなかったのかを見せる短編集です。日間ランキング入りの二編を含みます。一編ずつ独立していますので、どこからお読みいただいても構いません。
「お姉様の婚約者も支度も式の日取りも、ぜんぶ妹に譲りなさい」——ええ喜んで。ただし先方の家がお慕いしていたのは、品ではなくわたくしですけれど
妹が欲しがるから、と婚約者も嫁入り支度も式の日取りも譲らされてきた姉のわたくしは、皆さまの前で申し上げました——ぜんぶ、お納めくださいませ。けれど品物は渡せても、縁は書類では渡せません。先方のお家が縁//
掲載日:2026年 07月 24日
最終更新日:
2026年 07月 24日
キーワード:
姉妹格差
ざまぁ
すっきり
ハッピーエンド
嫁入り支度
求婚
「お姉様の馬も鞍も出場権も、ぜんぶ妹に譲りなさい」——ええ喜んで。ただしあの子が背に乗せるのは、財産ではなくわたくしですけれど
妹が欲しがるから、と愛馬も鞍も大会の出場権も譲らされてきた姉のわたくしは、観衆の前で申し上げました——ぜんぶ、差し上げます。けれど馬具は渡せても、あの子の心は渡せません。誰にも動かせない愛馬が、わたく//
掲載日:2026年 07月 25日
最終更新日:
2026年 07月 25日
キーワード:
姉妹格差
ざまぁ
すっきり
ハッピーエンド
愛馬
馬術
「お前はもう用済みだ」と義弟に十年の巣箱を渡した夫に、十六箱そっくり残して出ます——蜂はわたくしの庭に来ました
十年、十六箱の巣箱をわたくしが見てまいりました。ところが旦那様は仰るのです——「お前はもう用済みだ」。義弟に箱を渡し、わたくしは蔵の外へ。
分蜂の兆しは板の鳴りで分かる。継箱の頃合いは重さで決まる。//
掲載日:2026年 07月 30日
最終更新日:
2026年 07月 30日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
ざまあ
すっきり
養蜂
巣箱
八年前に私を捨てた養父が「育てた恩を返せ」と看取り係に呼び戻してきましたが、誓約書には署名いたしません
八年前に「金食い」と捨てられ、王都の薬草院で薬草師になったエルナのもとへ、老いた養父から「育てた恩を返せ」と介抱誓約書つきの手紙が届きます。一度だけ帰った実家で、湿布を貼り、薬草茶を煎じ、粥を炊き——//
掲載日:2026年 07月 20日
最終更新日:
2026年 07月 22日
キーワード:
女主人公
西洋
ハッピーエンド
毒親
家族
すっきり
介抱誓約書
薬草師
「誰が混ぜても同じだ」と義母に十年の糠床を渡した夫に、一掬いも持たずに出ます——わたくしの空樽が同じ味になりました
十年、蔵の糠床をわたくしが混ぜてまいりました。ところが旦那様は仰るのです——「誰が混ぜても同じだ」。義母様に床を渡し、わたくしは蔵の外へ。
塩の加減は日の湿りで変える。押し蓋の重さは漬かり具合で足す//
掲載日:2026年 07月 31日
最終更新日:
2026年 07月 31日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
ざまあ
すっきり
糠床
漬物蔵
「蚕室に手は出させぬ」と義母に種紙を渡された私は、手を出さぬ約束を守ります——ひと春で繭が上がらなくなりましたわね
十年、蚕室の掃き立てを担ってまいりました嫁が、「蚕室に手は出させぬ」と種紙を取り上げられ、手を出さぬ約束を守り抜いて、いまは自分の名で春を書いております。
桑が伸びぬ年は掃き立てを三日遅らせる。夜が//
掲載日:2026年 08月 02日
最終更新日:
2026年 08月 02日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
ざまあ
すっきり
養蚕
蚕
身代わり役を見限り鈴鎖を返したら、奪われた休日が戻り奥方が自分で卓布を洗いました
七年間、館中の責任を肩代わりしたわたくしは、皆が困るのに役目を投げる身勝手者だと責められ、家守り役への復帰を迫られる。期限内に鈴鎖を返して館を退くと、鳴り出した装身具を前に、奥方と婦人たちは支払いも仕//
掲載日:2026年 07月 28日
最終更新日:
2026年 07月 28日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
見限り
すっきり
家守り
鈴鎖
「水など誰が汲んでも同じ」と義母に釣瓶を渡された私は、桶の底札を置いて出ます——郷の井戸が濁りましたわね
二十年、郷の井戸の水番を務めてまいりました嫁が、「水など誰が汲んでも同じ」と桶の底札を取り上げられ、札を井戸端に置いて出て、いまは自分の名で底札を掛けております。
産後のおとよさんの桶は朝一番。薬を//
掲載日:2026年 08月 02日
最終更新日:
2026年 08月 02日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
ざまあ
すっきり
水番
井戸
「染めの場に立たせぬ」と義母に見本裂を渡された私は、口を出さぬ約束を守ります——三月で藍が建たなくなりましたわね
十年、染屋で藍染の甕を建ててまいりました嫁が、「染めの場に立たせぬ」と見本裂を取り上げられ、口を出さぬ約束を守り抜いて、いまは自分の名で藍を建てております。
灰汁が強い日は水を足す。冷え込んだ朝は藁//
掲載日:2026年 08月 01日
最終更新日:
2026年 08月 01日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
ざまあ
すっきり
藍染
染物
義母に「死んだことにしておいた」と弔いを出され、七年ぶんの鐘の銘まで義妹の名に打ち替えられました——わたくしの鐘は、三つ目で鳴りますの
半年ぶりに旅から戻ったら、義母がわたくしの弔いを出し、七年前にわたくしが鋳た鐘の銘まで義妹の名に打ち替えられておりました。部屋も道具も形見分けが済み、目録から漏れていたのは「本人が戻ってくる」という一//
掲載日:2026年 08月 07日
最終更新日:
2026年 08月 07日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
勘違い
すっきり
鋳物師
鐘
「火の番など誰がやっても同じ」と義母に釜を渡された私は、火吹き竹を置いて出ます——郷の飯が炊けなくなりましたわね
二十年、郷の寄合の飯を炊いてまいりました嫁が、「火の番など誰がやっても同じ」と火吹き竹を取り上げられ、竹を釜の前に置いて出て、いまは自分の名で膳を立てております。
与助さんは歯がないので粥を別鍋。六//
掲載日:2026年 08月 01日
最終更新日:
2026年 08月 01日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
ざまあ
すっきり
飯炊き
火吹き竹
さようなら。身代わりを望んだ母上
「姉上の代わりに、損の出る古蔵を引き受けさせろ」
名代がそう申しました。母は答えました。「末なら大丈夫でしょう」。
蔵の棚は、段ごとに温みと湿りが違います。返す日も違います。柱に貼れるのは段の数だ//
掲載日:2026年 08月 15日
最終更新日:
2026年 08月 15日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
女主人公
ざまぁ
身分差
ハッピーエンド
西洋
因果応報
「目利きしか能がない」と義母に侮られた娘は、炭見本の小箱を開いてお相手します——三月でお家の炭が売れなくなりましたわね
十年、炭問屋で炭の目利きをしてまいりました娘が、「目利きしか能がない」と義母になる方に侮られ、炭見本の小箱を開いてお相手いたしましたら、三月でお家の炭が売れなくなりました。
湿った年は火持ちが落ちる//
掲載日:2026年 08月 03日
最終更新日:
2026年 08月 03日
作品に含まれる要素:
AI直接使用
キーワード:
ざまぁ
ざまあ
すっきり
炭問屋
目利き