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潔癖症の俺には中世風の魔法世界が無理でした ~妹のおくるみが汚すぎて叫んだら領地の「普通」がいつの間にか変わり始めました~

最新エピソード掲載日:2026/10/20
 中世と現代の価値観がぶつかり合うとき、それは時としてコメディになる。
 辺境伯家の三男アルノはまだ三歳。屋敷では彼が泣き叫ぶのを防ぐためのルールが次々と増えていた。
 妹に触る前には手を洗う。
 水を入れる壺は分ける。
 布も用途ごとに使い分ける。
 少しでも気に入らなければアルノは嫌がる。泣く。ときには叫ぶ。大人たちはそんな三歳児をどうにかするために今日もまた一つルールを増やしていく。
 なぜ、たった三歳の子どもがそこまで汚れを嫌がるのか。
 その理由は、アルノが三歳の朝に思い出した前世にあった。現代日本で暮らしていた、筋金入りの潔癖症だった前世だ。
 最初に耐えられなかったのは生まれたばかりの妹を包もうとしていた、どこに置かれていたのかも分からない布だった。

「それで包むな!」

 アルノは泣き叫ぶ。
 ただ、妹に触れたいだけなのに汚いものが多すぎる。この世界の「普通」はアルノには無理なことばかりだった。
 けれど、三歳児を泣き止ませるために増えていったルールは少しずつ屋敷の日常に溶け込んでいく。
 そしてアルノが成長し、妹の世界が屋敷の外へ広がるにつれて彼が「無理」と叫ぶ場所もまた広がっていく。
 妹のおくるみから始まった、中世と現代の二つの「普通」。
 そのぶつかり合いはやがて領地の日常まで巻き込んでいく。
第一部 屋敷の中
幕間① 小さな寝息
2026/08/27 07:02 (改)
幕間② 大人たちの夜
2026/08/28 07:22 (改)
幕間 ミーナの赤い糸
2026/09/01 07:20 (改)
幕間 父の手紙
2026/09/11 07:00 (改)
幕間 青い印
2026/09/15 07:00
幕間 見えないもの
2026/09/19 07:00 (改)
幕間 守るもの
2026/09/25 19:00
幕間 移るもの
2026/09/30 07:00
幕間 リリア
2026/10/05 07:00
第二部 街の通り
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