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君が消した時間にまだ僕がいる

作者:DARUMA
最新エピソード掲載日:2026/10/31
「綺麗な線だね」

夕暮れの風交駅《ふうこうえき》
使われなくなった駅のベンチで絵を描いていた|雨宮尚弥《あまみやなおや》は、一人の少女に声をかけられる。

|日向澪《ひなたみお》。よく笑い、少し強引で、尚弥の絵をまっすぐに見てくれる一学年下の女の子。

自分の絵にも、人と関わることにも自信を持てずにいた尚弥は、彼女と話す時間を少しずつ楽しみにするようになる。

放課後の寄り道。
一本の傘で歩く帰り道。
描きかけの絵を覗き込む、近すぎる横顔。

けれど、近づけたと思った翌日、澪はふと、戸惑うような顔をする。

彼女のことを、もっと知りたい。
自分の描く景色の中に、これからもいてほしい。

そんな願いを込めて、尚弥は文化祭に飾る絵に、ベンチに座る澪を描き加える。
その一枚が、二人の関係を大きく変えることになるとも知らずに。

人付き合いの苦手な少年と、言えない秘密を抱えた少女。
夕暮れの駅から始まる、不器用で切ない青春恋愛小説。
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