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四語しか喋らない私が、いちばん読まれている

作者:一之瀬 樹
最新エピソード掲載日:2026/10/30
 宇津木佐保、三十二歳。チャットサポート十年目。会社に一つだけ残った紙の窓口には、担当がいない。十年、返事を書いてきた相手の手紙が、来なくなった。その窓口が、十月の末で閉じる。

 ひとりだけ、私に話しかけてくれる人がいる。人前で、不審者、と言われた日がある。私の書いたものの名を、それと知らずに口にした人がいる。誰にも知られていないつもりだった私が、外から見つかりはじめる。
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