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捨てるもの、間違えてます。 〜ハズレスキル【仕分け】の後始末屋〜

作者:雨宮かなめ
最新エピソード掲載日:2026/07/20
 戦えない。治せない。配信もしない。

 灰崎佑の仕事は、探索者たちが帰ったあとのダンジョン現場を片づけること。
 現場では、後始末屋、片付け屋、ゴミ拾いと呼ばれている。

 持っているのは、ハズレスキル【仕分け】
 端末が「これは何か」を見るなら、灰崎の【仕分け】は「これは今どこへ回すべきか」を見る。

 ある日、大手クラン《黎明の剣》の配信画面の下端で、灰崎は黒い廃棄袋を止めた。

 端末は【廃棄可】
 けれど、灰崎の視界には『廃棄不可』の札が下がっている。

 廃棄袋の中から見つかったのは、ひび割れた自動救命タグ。
 そして、瓦礫の下に残された新人用の手袋だった。

 誰も見ていなかった後始末屋の手元が、配信アーカイブに残っていた。
 その日から、灰崎の【仕分け】ログは、大手クランの“処理済み”を揺らし始める。

 これは、誰にも見られない床で、捨てられたものを拾い直す後始末屋の記録。

※カクヨムにも掲載しております。
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