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俳句 楽園のリアリズム(パート9・全)

 今回は(パート6-その3)で試みたように、ちょっとした前書きみたいなもの以外は、ほとんどバシュラールの言葉だけにみちびかれて俳句のポエジーをたっぷりと味わったそのあとに、高田敏子という詩人の詩を3篇読んでみることになります。夢想だとかイマージュだとか詩的想像力だとかそんなことはまったく意識しないで、ただ、詩的言語の意味を追うだけのほうが、いまや、かえって、詩をより深く、よりゆたかに味わえるようになったはずという事実は、ご自分でたしかめていただけたならと思います。
 いまでも夢想という言葉には馴染めないまま読みつづけてこられた方も少なくはないと思いますが、我知らず夢想なんかしてしまった結果として俳句のポエジーを何度もくりかえし味わってきたそのことが、ふつうの詩を味わうのに十分すぎるほどの、詩的想像力や詩的感受性や詩的言語感覚をご自分のものにすることを可能にしたのでした。
 
 私のこの作品には終わりというものはなくて、一生くりかえし利用していただくことにこそ意味があると考えていますが、今回もふくめてあと5回でこのサイトでのいちおうの仕上げということになります。最後の5回にいたる前にどれほどこれまでの私の作品を読みこんでいただけたかにもよりますが、ほどほどの途中だろうと、人類史上最高の幸福を実現してしまったひとの、そのバシュラール的世界への入り口へは、どうにかご案内してさしあげられるのではないかと自負しております。
 
 「詩的言語を詩的に体験し、また根本的確信とそれをすでに語ることができているならば、人の生は倍化することになるだろう」「言語が完全に高貴になったとき、音韻上の現象とロゴスの現象がたがいに調和する、感性の極限点へみちびく」「わたしはまさしく語の夢想家であり、書かれた語の夢想家である」(ガストン・バシュラール)
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