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名前を忘れない神さまシリーズ。

「余白に名前を書くのはやめてください」と叱った書記さんが、宰相閣下でした

作者:真白のあ
最終エピソード掲載日:2026/10/25
「クララ・ベルネ。今夜をもって、君との婚約を破棄する」

 南の嵐の義援の夜会で、侯爵家の帳簿係クララは、婚約を破棄された。地味で、愛想がなくて、取り柄もない。おまけに、横領の濡れ衣つき。

 それでもクララには、三年欠かさずつけてきた帳面がある。数字の横の余白に、荷車の持ち主の名前を一人ずつ書きこんだ、関所の記録だ。
 そして、その報告書を毎週受け取っては「余白に名前を書くのはやめてください」と叱り、夜中にだけ返事をくれる、宰相府の書記さんがいた。

 顔も知らないその文通相手が、ホールの隅に黙って立っている「氷の宰相」だとは、まだ知らないまま――。

 余白に書かれた名前の人たちが、一人ずつ、クララの隣に帰ってくる。
 婚約破棄からの逆転と、三年分の文通の恋。

【この物語の約束】
・クララは、最後にちゃんと報われます
・ざまぁは、あります。ただし、悪い人が全員改心するわけではありません
・文通の相手は、最初から最後まで、ひとりだけです

(全11話+閑話3話・毎日更新)

※『お飾り聖女と氷の辺境伯と名前を忘れない神さま』と同じシリーズのお話です。本編のギルバートの銀縁の眼鏡は、どこから来たのか。ノアくんのおじいさんも、小さな男の子の姿で登場します。閑話では、ギルバートとノアくんにも会えます。
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