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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

王なき国の王――五十一歳のヴァイキング王、異世界で国を獲る

作者:Lambzono
最新エピソード掲載日:2026/10/13
王冠を求めて死んだ実在の王は、異世界でも欲を捨てなかった。

一〇六六年、スタンフォード・ブリッジ。
ノルウェー王ハーラル・シグルズソンは、イングランド王の座を求めた戦いで喉を射抜かれる。

次に目を覚ましたのは、見知らぬ島の浜だった。

五十一歳。
若返ってはいない。
古傷も、戦場を渡り歩いた身体も、王として生きてきた記憶もそのまま。

ただし、国も、軍勢も、金もない。

そんなハーラルを拾ったのは、アヴィという一人の船乗りだった。
口は軽いが海では腕が立ち、自分で改造した快速船を誰より愛している。

そして、その愛船はいま、武装船団に拿捕されていた。

恩は返したい。
あの船にも乗ってみたい。

ならば、取り戻せばいい。

王と船長は手を組む。

船を奪い返し、海へ出る。
働いて金を稼ぎ、仲間と飯を食い、見たこともない世界を進んでいく。

海を渡る巨大な街。
海中に築かれた国。
水平線の向こうへ落ちていく海。

そしてハーラルは、また欲しがる。

船を並べる港が欲しい。
もっと多くの人間を率いたい。
そして――この世界には、王を持たない国がある。

何も持たず異世界へ流れ着いた五十一歳の王が、
もう一度、人を集め、土地を取り、王冠へ手を伸ばす。

これは、すべてを失っても欲深さだけは失わなかった男の、二度目の国獲りの物語。
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