【連載版】私の死を待つ皆様へ
最新エピソード掲載日:2026/06/18
※短編「私の死を待つ皆様へ」の連載版です
「君との婚約は、白紙とさせていただきたい」
王宮侍医に余命半年と宣告された侯爵令嬢セレナは、その日のうちに婚約者から解消を告げられた。
涙は出なかった。だって私、どこも悪くないんですもの。
私には、自分の身体の異常だけは勝手に視えるという地味な力がある。その力が、今は完全に沈黙している。つまりあの診断書は——嘘。
王宮侍医ともあろう者が、なぜ嘘の死刑宣告を?
私が死ぬと、誰が儲かるのかしら?
診断に異を唱えたのは、国境帰りの無骨な軍医ただ一人。彼の机には、私と同じ書式の診断書の束——その持ち主は、全員、予言どおりに死んでいた。
ならば私も、予定どおりに死んで差し上げましょう。ただし死ぬ日取りは、こちらで決めさせていただきます。
前世医者の知識と地味な力を武器に、嘘の余命を逆手に取った生き意地の張った令嬢が、自分の死で儲かる皆様に利息をつけてお返しする
——けれど、束ねられた診断書の影は、ひとつの屋敷では終わらない。
スカッとざまぁと、カルテみたいに喋る軍医殿の溺愛を少々。
「君との婚約は、白紙とさせていただきたい」
王宮侍医に余命半年と宣告された侯爵令嬢セレナは、その日のうちに婚約者から解消を告げられた。
涙は出なかった。だって私、どこも悪くないんですもの。
私には、自分の身体の異常だけは勝手に視えるという地味な力がある。その力が、今は完全に沈黙している。つまりあの診断書は——嘘。
王宮侍医ともあろう者が、なぜ嘘の死刑宣告を?
私が死ぬと、誰が儲かるのかしら?
診断に異を唱えたのは、国境帰りの無骨な軍医ただ一人。彼の机には、私と同じ書式の診断書の束——その持ち主は、全員、予言どおりに死んでいた。
ならば私も、予定どおりに死んで差し上げましょう。ただし死ぬ日取りは、こちらで決めさせていただきます。
前世医者の知識と地味な力を武器に、嘘の余命を逆手に取った生き意地の張った令嬢が、自分の死で儲かる皆様に利息をつけてお返しする
——けれど、束ねられた診断書の影は、ひとつの屋敷では終わらない。
スカッとざまぁと、カルテみたいに喋る軍医殿の溺愛を少々。
1話:私が死ぬと、誰が儲かるのかしら
2026/06/14 18:45
2話:丁寧すぎる手紙
2026/06/14 19:00
(改)
3話:死ぬ予定は崩す主義なの
2026/06/14 20:00
4話:暴食を叱られた
2026/06/15 20:00
5話:醜聞では、人は死にません
2026/06/16 20:00
6話:あとは敵が、踏むのを待つだけ
2026/06/17 20:00
7話:それ、何の調合?
2026/06/18 20:00