結婚式の朝に戻ったので、花婿を替えます ~夫に殺された私が選んだのは、私の葬儀にただ一人来た人でした~
最新エピソード掲載日:2026/10/03
「乾杯しよう、エーリカ。一年、ご苦労だった」
毒の杯を渡したのは、夫でした。
伯爵令嬢エーリカ・ロスヴァインは、結婚一年目の冬至の夜会で、夫フィリベルトと義妹ベルナデッテに毒を盛られて死んだ。実家の商会は夫のものになり、葬儀に来たのは、父の政敵と噂された北の公爵ユスティンただ一人だった。
目を開けると、花嫁衣装の鏡の前。「お嬢様、あと一刻で式でございます」。
祭壇の前で、エーリカは花婿の手を離した。参列席の最後列、義理で招かれただけの公爵の前まで歩き、手袋のまま手を差し出す。「あなた。私と結婚してくださいませんか」。
ざわめく聖堂で、〈冷血〉の公爵はただ一言、「喜んで」と答えた。――まるで、ずっとその言葉を待っていたように。
一周目の記憶で、奪われるはずだった商会を守り、嘘を先回りし、元花婿と義妹の足元を一つずつ崩していく。けれど、どうしても分からないことが一つある。どうしてこの人は、あの冬の葬儀に来たのだろう。
毒の杯を渡したのは、夫でした。
伯爵令嬢エーリカ・ロスヴァインは、結婚一年目の冬至の夜会で、夫フィリベルトと義妹ベルナデッテに毒を盛られて死んだ。実家の商会は夫のものになり、葬儀に来たのは、父の政敵と噂された北の公爵ユスティンただ一人だった。
目を開けると、花嫁衣装の鏡の前。「お嬢様、あと一刻で式でございます」。
祭壇の前で、エーリカは花婿の手を離した。参列席の最後列、義理で招かれただけの公爵の前まで歩き、手袋のまま手を差し出す。「あなた。私と結婚してくださいませんか」。
ざわめく聖堂で、〈冷血〉の公爵はただ一言、「喜んで」と答えた。――まるで、ずっとその言葉を待っていたように。
一周目の記憶で、奪われるはずだった商会を守り、嘘を先回りし、元花婿と義妹の足元を一つずつ崩していく。けれど、どうしても分からないことが一つある。どうしてこの人は、あの冬の葬儀に来たのだろう。
1. 花婿の欄は、まだ空白
2026/09/21 18:23
2. お預かりするのは、鍵まで
2026/09/21 22:30
3. その日、父は港にいました
2026/09/22 12:21
4. 噂のお返しは、ご本人へ
2026/09/23 08:10
5. お辞儀より、顔を見せて
2026/09/24 08:37
6. 妻は私が口説いた
2026/09/25 20:06
7. 薬師の帳面に残る名
2026/09/26 15:25
8. 帳場で会った青年
2026/09/27 21:30
9. 空の箱を開ける日
2026/09/29 00:40
10. あなたも覚えているのですか
2026/09/30 13:10
11. その袋は、働いた人へ
2026/10/02 17:55
12. この家には、あなたが要る
2026/10/03 11:21