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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

未定義感染

作者:語り屋
最新エピソード掲載日:2026/07/30
ゾンビという概念が、まだ存在しない世界。
二〇二六年三月、アフリカ中部の小国・ナミビアで、原因不明の暴力事件が発生する。負傷者十一名、死者ゼロ。現地当局は違法薬物の関与を指摘し、日本の内閣官房でも、「参考情報」として一度確認されただけの、遠い出来事だった。
内閣官房で危機管理を担う参事官・三浦恒一の仕事は、日々舞い込む無数の情報の中から、「今は扱わない」ものを、正しく選り分けることだった。邦人被害なし、国内への波及要素なし——そう書ける限り、その出来事は、この国にとって存在しないも同然だった。
だが、事案は南部アフリカ全域へと広がり、国境を越え、大陸を越え、やがて日本国内にも、同じ症状の患者が現れ始める。搬送された患者は、鎮静剤も効かず、二度と正気には戻らない。それでいて、誰も死なない。終わりだけが、ない。
ゾンビという言葉も、未知の感染症という認識も、この世界にはまだない。あるのは、狂犬病、精神疾患、違法薬物——既存の言葉で無理やり説明され続ける、名前のない現象だけだ。
半年が過ぎ、また半年が過ぎる。三浦は、家族を、同僚を、そして自分自身を、少しずつ、この名づけられない現実の中へと、巻き込まれていく。事態にようやく名前が与えられたときには、すでに、多くのものが、取り返しのつかないところまで進んでいた。
これは、怪物の物語ではない。
危機を危機と呼べなかった人間たちが、それでも、目の前の誰かを守ろうとした、その足取りの記録である。
1話 参考情報
2025/12/20 20:42 (改)
2話 異変
2025/12/20 20:48 (改)
3話 未定義
2025/12/20 20:59 (改)
4話 国境
2025/12/20 21:04 (改)
5話 国内の動き
2025/12/20 21:07 (改)
6話 見えない足音
2025/12/20 21:31 (改)
7話 国会
2025/12/20 21:52 (改)
8話 漏れ出す非日常
2025/12/20 21:58 (改)
9話 迫る足音
2025/12/20 22:08 (改)
10話 決断
2025/12/21 14:58 (改)
11話 終わる日常
2025/12/21 15:09 (改)
12話 一歩
2025/12/21 15:35 (改)
13話 止まらない
2025/12/21 15:41 (改)
14話 動揺
2025/12/21 15:49 (改)
15話 津波
2025/12/21 15:51 (改)
16話 遅れる対応
2025/12/21 16:05 (改)
17話 綻び
2025/12/21 16:14 (改)
18話 表面化
2026/07/29 07:30
19話 始動
2026/07/29 07:37
21話 加速
2026/07/29 08:30 (改)
22話 病院
2026/07/29 08:55
23話 崩壊
2026/07/29 09:29
24話 日常の終焉
2026/07/29 09:44
27話 結果
2026/07/29 10:29
29話 年末
2026/07/30 20:26
30話 機密文書
2026/07/30 20:48
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