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聖女に乗り換えた婚約者様、あなたの一族の『呪い』を 抑えていた薬師が私だと気づくのはいつですか? ~辺境で溺愛されているので、もう戻りません~

作者:月代
最終エピソード掲載日:2026/07/11

「レティシア、婚約は破棄させてもらう。地味で華のない君より、
聖女様の方がずっと私にふさわしい」

華やかな夜会の中央で、伯爵家嫡男フェリクスは笑顔で告げた。
隣で寄り添う聖女シャルロットは、勝ち誇った目で私を見下ろす。
――五年。この人のために毎朝三時に起きて薬を煎じてきた
五年間が、たった一言で終わった。

でも、いいの。
私、知っているから。あなたの一族が代々「呪い体質」を抱えていて、
私の作る秘薬なしでは、数日と経たずに高熱で倒れる血筋であることを。
歴代の妻がそれを秘密裏に支えてきたことも。
そして――そのレシピを知っているのが、
この国で私ひとりだということも。

宮廷薬師の地位も、婚約者の座も、静かに手放そう。
献身は、気づかれない限り、ただの搾取だ。

向かった先は、魔物の毒に苦しむ北の辺境。
薬草研究所を訪ねた私を出迎えたのは、
傷だらけの次期辺境伯ジークハルト・フォン・ヴァルトハイム。
彼は私の前で深く頭を下げた。

「レティシア嬢。頼む――俺の部下たちを、救ってくれないか」

こんなふうに、対等に「頼む」と言ってくれる人がいるなんて。
私は初めて、自分の薬を作る手が震えた。嬉しさで。

一方その頃、王都の伯爵邸では。
「熱が……熱が下がらない! 薬師を呼べ、宮廷薬師を!」
「フェリクス様、宮廷薬師はもうこの国にはおりません……」

呪いを抑えていた薬師が去ったことに、
あなたが気づくのはいつですか?

爽快・溺愛・辺境ぐらしの、全10話完結。

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※本作は全10話完結です。毎日20時、連続投稿予定。
※ざまぁは主人公の手を汚さず「向こうが勝手に崩れていく」形で進みます。
※恋愛は一対一の誠実な溺愛。ハーレム・過激な暴力描写はありません。
※読後感の明るさ、最優先で書きます。
 どうか、レティシアが報われる瞬間まで見届けてください。
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