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この連載作品は未完結のまま約4ヶ月以上の間、更新されていません。

俳句 楽園のリアリズム(パート7・完結-その3)

 
 まったく前例のない効果的なやり方だと自分では思っていますが、詩を読む前の40句の俳句のポエジーに、いやでも、私たちの詩的想像力や詩的感受性や詩的言語感覚を活性化させらて、まだそれほどの詩的能力が育っていない方にとっては考えうる最高に理想的な状態で、大木実の詩を5篇読んでみることになります。
 そのうち、意味作用に満ち満ちたふつうの詩(短歌もそうですが)を読むときには、夢想だとかイマージュだとか詩的想像力だとかをまったく意識しないで、なにも考えずに、詩の言葉の意味をたどるだけのほうが、しぜんと、俳句のポエジーが育成してくれる私たちの詩的なたましいがあらわになって、いやでも、純粋な詩情や詩的な喜びや慰めを感じとらせてくれるようです。
  
 とりあえずは後半の第2部に出てくる66篇の詩でほどほどの喜びを味わうことができればそれでいい。そのあとも、66篇の詩をふくめた全33作の私の作品を、いつまでもくりかえし読んでいただくことが重要だと考えます。

 そうしていただければ、そのうち、私の作品に触れる前には思いもしなかったような、詩を読むことの、深くて大きな喜びをご自分のものにすることができるはずです。つまり、そう、なんて素敵な人生がはじまろうとしているのだろう!

 「わたしたちは、幼少時代に遡る愛や愛着をそこにおかずには、水も火も樹も愛することはできない。わたしたちは幼少時代によってそれらを愛するのである。世界のこういう美のすべてを、今わたしたちが詩人の歌のなかで愛するとすれば、甦った幼少時代、わたしたちのだれもが潜在的にもつあの幼少時代から発して復活された幼少時代のなかで、愛しているのである」「このようにして幼少時代を歌う詩人と読者のあいだには、心のなかに生きている幼少時代を媒介にコミュニケーションが成立する」(ガストン・バシュラール)
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