【連載版】「地味な魔導具いじりに用はない」と婚約破棄されたので、王都の通信網の夜間保守をやめて隣国へ行きます
最新エピソード掲載日:2026/10/17
「地味な魔導具いじりしかできない女に、侯爵家の妻は務まらない」
夜会の真ん中で、伯爵令嬢エステルは婚約を破棄された。
王都の魔導通信網「伝鳴網」が一度も止まらなかったのは、彼女が五年間、毎晩中継塔の石を調律してきたからだ。けれど長官である婚約者は、それを「誰にでもできる魔導具いじり」としか思っていなかった。
エステルは三十二頁の引き継ぎ書を残して、通信局を去る。
行き先は、国境の山の向こう。三年間、毎晩短い鳴文を交わしてきた名前も知らない相手に、「うちに来ませんか」と誘われたのだ。
迎えてくれたのは、つぎはぎだらけの古い網と、夜勤の技師に珈琲を出す職場。そして、相手は隣国の王弟殿下だった。
一方、長官が引き継ぎ書を引き出しにしまったままの王都では、三日目から鳴文が遅れはじめる。字が化け、光魔法の新方式は大混線を起こす。
困り果てた元婚約者から届いた「戻ってこい」に、エステルが返したのは一行だけ。
「引き継ぎ書の三頁目に、全部書いてありますよ」
※短編「「地味な魔導具いじりに用はない」と婚約破棄されたので、王都の通信網の夜間保守をやめて隣国へ行きます」の連載版です。短編の内容を含み、その先まで書いています。
夜会の真ん中で、伯爵令嬢エステルは婚約を破棄された。
王都の魔導通信網「伝鳴網」が一度も止まらなかったのは、彼女が五年間、毎晩中継塔の石を調律してきたからだ。けれど長官である婚約者は、それを「誰にでもできる魔導具いじり」としか思っていなかった。
エステルは三十二頁の引き継ぎ書を残して、通信局を去る。
行き先は、国境の山の向こう。三年間、毎晩短い鳴文を交わしてきた名前も知らない相手に、「うちに来ませんか」と誘われたのだ。
迎えてくれたのは、つぎはぎだらけの古い網と、夜勤の技師に珈琲を出す職場。そして、相手は隣国の王弟殿下だった。
一方、長官が引き継ぎ書を引き出しにしまったままの王都では、三日目から鳴文が遅れはじめる。字が化け、光魔法の新方式は大混線を起こす。
困り果てた元婚約者から届いた「戻ってこい」に、エステルが返したのは一行だけ。
「引き継ぎ書の三頁目に、全部書いてありますよ」
※短編「「地味な魔導具いじりに用はない」と婚約破棄されたので、王都の通信網の夜間保守をやめて隣国へ行きます」の連載版です。短編の内容を含み、その先まで書いています。
婚約破棄は夜会の真ん中で
2026/10/10 12:00
異常なし
2026/10/10 18:00
国境の向こうの誰か
2026/10/10 20:00
引き継ぎ書は三頁目から
2026/10/11 12:00
ラウエン魔導通信院
2026/10/12 12:00
王弟殿下は夜型です
2026/10/13 12:00
たまたまだ、と長官は言った
2026/10/14 12:00
はじめての昼の仕事
2026/10/15 12:00
光網試運転と恋文の夜
2026/10/16 12:00
引き継ぎ書の三頁目に
2026/10/17 12:00