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潮時を読むだけの女はいらないと言われましたが王都の婚礼水門は開けません

作者:むむさん
最終エピソード掲載日:2026/06/01
王都の七つの水門を動かす時刻を決める水門暦係、ミレーナ・カルヴァ。潮位表を読み、橋鐘を数え、封鉛札を照合する地味な仕事を、婚約者ジュリアンは「潮時を読むだけ」と笑った。

そして彼は、新しい花嫁候補セリーヌを婚礼船で王都へ迎えるため、ミレーナに不正な開門許可を出せと命じる。断れば婚約破棄。従えば、下町の水路は逆流し、洗濯場も市場も沈む。

ミレーナは婚約指輪を外し、水門暦に朱線を引いた。

「本日の婚礼水門は、開けません」

橋鐘守、下町の職人、治水監査官エリオの立ち会いのもと、軽んじられた水門暦係の記録が、華やかな婚礼行列の嘘を暴いていく。これは、捨てられた職人令嬢が王都を守り、自分の潮時を選び直す物語。
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