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『異世界で「二十四節気」を祀ったら、季節の神々から過保護すぎる加護を賜りました 〜暦こよみを失った帝国は、冷害で自滅するようです〜』

作者:かおるこ
最終エピソード掲載日:2026/05/22
暦の王、数字の帳簿

傲慢な王座が 天を指差し
「魔法がすべて」と 季節を嗤う
積算温度の 破綻も見えず
狂った歯車 飢えへの秒読み

「数字しか見ぬ 無能は去れ」と
奪われ 追われた 最果ての谷
凍てつく土壌 地脈の底で
静かに開くは 因果の帳簿

二月四日 東風凍を解く――
「立春」を告げる 数式の呪文
失われた世界のOS(システム)が
彼の声で いま、再起動する

可憐な少女は 霜を溶かし
戦闘狂の少年は 地脈を震わす
陽気な美女が 太陽を注ぎ
静かなお姉様が 黄金を実らせる

「主様、どうか指一本動かさぬよう」
神々は狂信の 愛を競い
過保護すぎる四季の加護が
枯れ谷を 常春の楽園へと書き換える

押し寄せる軍勢は 「霜降」の絶対零度に凍り
すがりつく懇願は 「立秋」の経済封鎖に沈む
エレナの感覚(まほう)は 大寒波に砕け
アルベルトの傲慢は 自滅の冬へと堕ちていく

境界線に跪く 哀れな亡者たち
怒りもせず コヨミは時計を睨み
冷徹なる審判の 頁(ページ)をめくる

「あなた方の命の価値は
この魔力米一粒の価値にも満たない」

死による解放など 与えはしない
蔑んだ暦を 泥の中で数えよ
永遠に続く 因果応報の労役(とき)

理(ルール)を受け入れた 民の頭上には
温かいスープと 「冬至」の抱擁
一陽来復 夜は明ける

さあ、新しい世界の計算を始めよう
数字が輝き 正しい風が吹く
これぞ 公平なる暦の王の 新世紀

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