表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

アマノサカホコ!

作者:川越トーマ
 高校一年の夏休み、夢のお告げにより俺は博物館で「天逆鉾(アマノサカホコ)」という『神具』と『契約』を結ぶ。
 テレパシーで会話ができるアマノサカホコによれば、かの『神具』は物体の分子構造を操ったり、特定の元素を大気や海水から抽出・合成することが可能だという話だった。
 以前の契約者はその能力を使い、海水に溶けている黄金を回収したり、大気中の二酸化炭素からダイヤモンドを生成したりしていたらしい。
 俺は大金持ちになれると喜んだ。
 だが、人生そうウマい話ばかりであるはずがない。
 アマノサカホコは一部が欠損しているため、現状では黄金やダイヤの抽出・生成能力は発動できなかった。また、現状で発動できる分子構造を操る能力も能力発動に生体エネルギーが必要になるため、使用すると異常な疲労や空腹感に襲われる。さらに無理して濫用すれば使用者がミイラになってしまうという呪いのアイテムの様な代物だった。
 しかも、一旦『契約』を結ぶと死なない限り契約は解除できない。
 そんな状況の俺に、無尽蔵の金銀財宝に目がくらみ(俺も他人のことは言えないが)アマノサカホコを狙う人たちが次々に襲い掛かる。目的は俺を殺して新たな契約者になることだ。
 厄介なことに、俺を襲撃する人たちは全員が特殊な能力を有する『神具』と契約を結んでいた。
 ケルト神話の神槍で、伸縮自在、先端が枝分かれすることで同時に複数の目標を攻撃することが可能な『ゲイボルグ』。アイヌ神話の吸血刀『エペタム』。ギリシャ神話の伝令の神ヘルメスが所有していたとされる空飛ぶサンダル『タラリヤ』。同じくギリシャ神話の冥府の神ハデスが所有していたとされる姿を消すことができる兜などの『神具』だ。
 俺は必死で襲撃をかわし、アマノサカホコの能力を完全回復させるため、欠損部が埋まっているという九州の高千穂峰を目指す。バイト仲間の心優しい少女を巻き込みながら。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ