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すぐに大聖女と呼ばれる私の白い魔法

最新エピソード掲載日:2026/06/02
 私、石井穏香〈いしい しずか〉には、他人に自慢できるようなことがありません。学校の勉強が楽しくて、進んで学べるような立派な中学生でもなければ、スポーツが得意なわけでもないんです。どちらかといえば、両方とも苦手です。

 数少ないお友達から、「穏香はピュアだよね」といわれたことがありますが、このことばだけでは、彼女が私のことを好意的に評価してくれていたのかは、いまいちよく分かりません。純粋さは素晴らしいことかもしれませんが、私のは単に騙されやすいだけなんです。

 ただ、そんな私にも、ちょっとした特技がありました。さすがに神様も、私にだけ何もないのはかわいそうだと思ってくれたんでしょう。私は昔から、助けを呼ぶ動物の声を聞き取ることができたんです。

 ある日、いつものように声を聞いていた私は、気がつくと異世界に迷いこんでいました。そこで出会ったのは1人の兵隊さん。私は、この人が自分を呼んでいたことに気がつきます。……ちょっと、そんな白い目で見ないでくださいよ。私だって、これでも一応、とまどっているんですから。

 白魔法の使えなくなった女の人の代わりに、私は自分で治療を行うことを決意します。どうにかうまくいったところまではよかったんですが、どうやら私には白魔法の才能があったようで……あれよあれよという間に、王都の学院で大聖女を目指すことになっていました。

 何かわくわくすることが起こればいいなと、そう思っていたのは本当ですが、期待以上といいますか、色々とおかしな方向に進みすぎです! せめて、イケメンは待ってください。まだ心の準備が!
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