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マジで俺を巻き込むな!!  作者: 電式|↵
計算式の彼女
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第1話-16 計算式の彼女 詰問


 買い物は10分もかからなかった。俺が一人で暮らす分量でいいため、買うのはそれ相応のものでいい。俺は代金を支払い、レジを通過してカゴの中身を袋詰めにする台の上に置いた。



「コウが買い物しているとこ見てるとさ」


「ん?」



 俺が周囲を気にしながらせかせかと手際よく袋詰めしている横で、チカはカバンを台の上に立て、それに乗っかかる体勢で話しかけてきた。俺は一時作業を止めてその顔を見る。チカは俺と目があった瞬間に笑って言った。



「おばちゃんに見えるんだけど」


「フン、黙れ」



 おばちゃんの“ん”も言い終わらないうちに俺は苦笑気味に言い返した。お前のことだからいつか必ず言うと思った。想定の範囲内である。内心ドヤ顔でちょっと満足した俺は再び作業に戻る。チカはお茶をにごすように言う。



「別に悪い意味じゃなくてさ、主婦みたいだなって」


「それを言うなら“主夫”だろ」



 袋詰め作業を終え、ビニール袋の口を縛った。チカは「これはあたしが戻すから」と空の買い物カゴを手に取った。ご親切に、と俺は片手に通学カバン、片手に買い物袋を持つ。


 店を出た俺はチカに気付かれぬように周囲を見渡す。――――やはり姿は見えない。俺は彼女を内心警戒しつつも、何も知らずに軽い足取りで歩いていくチカの横に付いて歩く。よっぽど沈黙が嫌なのか、チカの話がまた始まった。



「今日はちょっとやりすぎたかも」


「何が?」


「ジョーの財布。今日って金曜日なんだよね」


「お前それ分かっててやったんじゃないのか?」



 ううん全然、とチカは首を横に振った。俺からすれば、まずありえない事象である。なぜか? 学校で机にへばりつきながらあと何日で休日が来るのかカウントダウンしているからだ。ちなみに俺的に一番テンションが下がるのは火曜日。月曜日で早くも疲労したところに残るあと4日のカウントは精神的にノックアウト寸前である。



「1日だけお預けするつもりだったんだけど」


「じゃあどうすんだよ。家まで返しに行くのか?」


「それだけのためにわざわざ行くのもなんかちょっと……月曜日でいいよね!」


「それでいいんじゃ……そういや」



 そういえば、この前のジョーとの電話――あの停電前の電話でヅラ先の話題が持ち上がる直前、ジョーがテスト明けの土日に人気ゲームの新作が出るから並んで買うんだ、と鼻息荒くして言ってたような言ってなかったような。



「え、なんかあった?」


「アイツ、明日か明後日か新作ゲーム並んで買うとか言ってた気がする」


「えー! ちょっと待って、それ冗談じゃないよね?」



 立ち止まり、驚いたような困ったような顔で俺を見つめるチカ。俺は平然と言った。



「いや、あくまで気がする(・・・・)だけだ」


「ちょっと、そこ大事だから! ハッキリ言ってよ」



 チカは俺の肩を両手でがっちりとホールドすると俺を激しく揺さぶる。ヘビメタのヘッドバンキングをしているかのように激しく揺れる俺の頭蓋骨。あまり激しくゆすらないでくれ! 脳挫傷で死んじまう! 殴られたり揺すられたり、俺の脳環境はまったくもって劣悪である。俺が家でゴロゴロして脳を休ませているのは多分正解だ。



「財布確かめたらいいだろ」



 そう言うと、チカの俺を揺さぶる手が止まった。


「どういうこと?」


「ゲームの新作は決して安いもんじゃない。買おうと思ってるなら財布は肥えてるはずだ」



 なるほど、とチカは声を上げ、早速カバンのロックを外し、ジョーの財布を取り出した。こういうのを勝手に見るのはあまりよくないが、他人の財布の中身というのはやっぱ気になるもんだ。それに、ジョー本人に電話かメールで直接聞いたほうが正確で早い。つまり、この方法を提案した理由は単純明快、ジョーがどれだけの財力があるか気になるからだ。チカは財布のお札入れから札を取り出した。すべて千円札だ。うおぉ、俺の心がときめいたね。



「うわぁ、この量だとあんたの話は本当っぽいね」



 チカはちょっとこれはマズいことしちゃったかも、と言った。ジョーの財布の中は大量のレシートが入っている。ジョーはレシートを紙幣か何かと勘違いしてるんじゃねえだろうな? こんなに溜めこんで何がしたいんだ。こんなの出先のトイレでトイレットペーパーが空だった、という絶望的状況に陥った時ぐらいしか使い道ないだろ。レシートは水に流せねえから、その後の処理に困るし。彼のガサツさはこんな所でもあらわだ。



「とにかく数えてみようじゃないか」



 チカは財布へ一枚ずつ千円札を戻しながら声を出して数えていく。1枚、2枚、3枚、4枚、5枚、6枚、7枚、8枚、9枚、10枚、11枚。――つまり11,000円+小銭。なるほど、結構高額である。新品のゲームの相場はだいたい5000円から高くても8000円だ。それを引くと残金は3〜6000円と、学生の財布の中身としてはちょうどいい値段になる。ほぼ確実にゲーム資金と考えていいだろう。


 こんだけ余裕があるんだから、とりあえず俺の生活費の補助としてジョーの財布から1枚――伸ばした手をチカにパシンと叩かれた。



「それやっちゃダメでしょ」


「冗談だ、本気にすんな」



 チカは影のある笑みを浮かべた。チカは軽く叩いたつもりなんだろうが、痛みのツボにはまったらしく、俺の手がジンジンと痛む。財布をカバンの中にしまい込もうとしたとき、ジョーの財布から1枚の白いレシートがこぼれ落ちた。



「なんか落ちたぞ」



 落ちたそれを拾い上げる。ジョーの家の近所にあるコンビニのレシートのようだった。“シュウカン(略)”…………俺はあまり多く語らんぞ。俺が落ちたと言ったのをチカは聞いていなかったようで、再び歩き出した。これは俺の善意で回収しておくとするか。レシートをそっとポケットに突っ込んだ。



「コウ……どうしよう」


「いやいや、自分で起こした火は自分で消せよ」


「今日中に返したほうがいいと思う?」


「本人に聞いてみたらいいじゃねえか」


「でも……」



 チカは黙り込んだ。自分が勢いで取り上げてしまった手前、自分から返してやるとはなかなか言えない。そんな風に言いたそうな表情だった。俺が自ら進んで財布を届けに行ってやる、というのがチカの願望だろう。だが、なぜ俺が人の尻拭いをせにゃならんのだ。



「どうしても必要なら近いうちに向こうから連絡してくるだろ。言ってこなかったら月曜に返せばいい」


「あのねぇ……」



 チカは俺に若干睨みをきかせる。



「それで買えなかったらあたしの良心が晴れないでしょ! アイツ見た目バカだけど、中身結構シャイなんだからさ……」


「学校出る前もチラっと言ったと思うが、今日明日は家事の後始末でやら先約やらで忙しいから力にはなれんぞ」



 俺がそう言うとチカは肩を落とした。携帯電話を取り出して着歴をパッと確認して仕舞う。俺も同じように着歴を確認したが、ジョーからの連絡はなかった。返して欲しいなら何かしらのアクションを起こすものと俺は推測するんだが、もしかしたらゲームを買う金は自宅に別保管してあるのかもしれない。


 なんだかんだ言いながら、とうとう俺とチカの家の分岐点である十字路にたどり着いた。




「とりあえず何かあったら俺に連絡してこい。一万の大金だ、うかつに移動させるとかえってややこしくなる。ろくでもないことしか考えつかんが、それでもいいならこのミソ貸してやる」


「うん、そうしてくれると助かる。三人寄れば文殊の知恵って言うしね」



 いや、一人足りないから。じゃあね、とチカは片手を上げて俺から離れていく。俺は周囲を確認する。やっぱり彼女の姿は見えない。



「あー、ちょい待ち」



 俺はふと一つ気にかかってチカを呼び止めた。チカはどうしたの? と足を止め、踵を返してこちらへ戻ってきた。言うべきか、言わざるべきか。一瞬戸惑ったが、既に声をかけてしまっている。とりあえず言うだけ言おう。



「それとなく“ここでバイバイ”的な雰囲気、というか今まさにバイバイしようとしている最中に言うのもなんなんだが、お前の家まで付き合ってやってもいいぞ」



 俺は何らかの理由で理不尽にも白に追われている。さらにその白は俺とチカが一緒だった場面を彼女は知っている。俺がもし彼女なら、メインは俺であるにせよ、知り合いの女子がいるとなれば、そっちから俺に関する情報を調べようする可能性もないことはない。とどのつまり、俺と離れることで、チカがかえって危険に晒される可能性があるということだ。



「いきなりどうしたの?」


「いや、ほら、一応4時間付き合うってことになってるだろ? まだ4時間経ってねえから」



 チカはうつむいて黙りこんだ。数秒間の静寂ののち、顔を上げて口を開けて何か言おうとした。しかし何か思いとどまったらしく、何も言わずに手で口を塞ぎ、顔を俺から横に逸らしてまた考えこむ。沈黙。夏の空気が緩やかに流れ、チカのクルクルボサボサの天然髪がふわりと浮き上がった。そんな十数秒の長い空白を経て、チカは大きく息を吸い込んだ。



「コウ、あんたやっぱり変だよ。いきなり駆け出すし、妙に挙動不審だし、あたしが喋ってる間もうわの空で何か考え込んでるし、しまいにはあたしを家まで送るなんて、天地がひっくり返っても言わなさそうなこと言うし。あたしに何隠してるの? ていうか、そもそもスーパーの特売なんてなかったんでしょ? あたしは覚えてるよ、本屋であんたが言ったこと。『本読むのにも飽きたし、別のとこ行こうぜ』だったよね? あんたの言い訳を聞きながらずっとそれはおかしいって思ってた。本当にスーパーの特売目当てなら最初から特売だって言うに決まってるでしょ?」



 チカの力強い口調と目ヂカラで整合性のなさを指摘され、俺は一切反論出来なかった。たしかに俺そんな事言ったような気がする。俺が言い返せないで棒立ちしているのをいいことに、チカはさらに続ける。



「もともと閉鎖的で悪口以外の不要なことは言わないあんたのことだから、ここで問い詰めても本当のことは喋ってくれないだろうことは分かってる。それに一貫性のない言い訳をしてでも隠したいことなんだったら、知らないでおいてあげる。でもこれだけは教えて」



 状況的に完全アウェーで白く燃え尽きている俺になす術はない。しかしここで事実を言っても、んなたわごと言ってんじゃねーよバーロと一発ぶちのめされるだけである。俺に何を答えろというのだろうか。俺は身構える。チカはため息一つ間をおいて言った。



「今の提案って重要なことなの?」



 拍子抜けた質問だと一瞬思ったが、よく考えればこれは実に洗練された問いだった。ここでYESと言えば、俺の今までの言動が嘘であったと白旗を上げることになる。さらにチカは俺が本屋から強引に連れ出してスーパーまで走らせたこと、今回の俺の提案を考え、自分自身の身に何かあると察知するだろう。逆にNOと言えば、あくまでもしらを切ることを宣言することになる。ここは慎重に答えないと、チカとの関係を損ねてしまいかねない。



「ねえ、どうなの?」



 視線を俺の目から逸らさないチカ。どういう答え方がいいのか悩む。ここは包み隠さず正直に言ったほうがいいだろう。どうせ言うなら―――― 俺は周囲に人が見えない(・・・・)ことを確認し、声を張り上げて言った。



「確かにお前の言うとおり、俺はあることを隠してる。それは紛れも無い事実だ。認める。だが、世の中には奇妙な事実というもの、知らないほうがいい事実というものがある。知るのは俺一人だけで十分だ!」



 俺は最後の一文を特に強調した。思いもしなかった反応だったんだろう、チカはキョトン顔だ。



「んでさっきの質問の回答だが、今はそれほど重要じゃない」


「…………。」



 チカはキョトンから進化を遂げ、豆鉄砲でも喰らったような顔をしていた。うまく切り抜けられたというかなんというか、まあこれで安心してチカと別れることができる。絶対に、とまでは断言できないが。



「んじゃ、また来週な」


「ち、ちょっと、意味わかんないんだけど」



 文句を垂れるチカに背を向けた。俺が真剣に事情を説明する姿を見せようものなら、たとえ表面上では世迷い言だと言っても、チカは不安になるだろう。俺一人で抱え込むのは実に心細い。だからといってチカにそれをおすそ分けするわけにはいかなかった。チカにはできることがねえんだから。恐怖だけ植えつけることになる。厄介ごとを押し付けられるのは大嫌いだが、同じく押し付けるのも嫌いだ。



「逃げないでよ!」



 家路の方向へ数歩あるいたところで肩を強く掴まれ、後ろへ引っ張られた。体は半回転、掴んだ張本人とご対面。チカは怒っているように見えた。俺はまた溜め息をつき、明るく言った。



「ほらな、そうやって追求するだろ? 歯がゆいだろうが、今日のことは忘れろ」


「だって!」


「大丈夫だ、気にすんな。言ったろ? 知らない方がいい事もある。あと、このことは他言無用だ」



 蒸し暑い悶々とした空気の中、一筋の汗が頬を伝って滴り落ちた。納得いかなさそうな言い草に、俺はまだ肩に乗っているチカの手を外して口調を和らげ、諭すように言った。



「……気にしたら負けだ」



 そう言い残して俺はゆっくりと向きを変え再び家路へと歩きだした。十数歩進んだところで振り返る。チカは思考停止に陥っているのか、少し俯いたまま立ち尽くしていた。どこのお子ちゃまだよ。俺はまた引き返した。チカの前で立ち止まると顔が上がった。



「こんな所で突っ立って道路脇地蔵の真似事してもしょうがねえだろ。熱中症になるぞ」



 ただでさえクルクル髪なのに、日光に当てられて大仏みたいに縮れたらどうすんだよ。


「…………。」


「必要になれば一から順を追って説明してやるから。ほれ」



 今度は俺がチカの肩を持って半回転させ、汗で湿った背中を軽く押した。



「倒れる前に帰れよ」



 バカ。


 チカは小さく、口にした。確かに俺がチカなら気になって仕方がないのは同じだ。知らない方がいい事もあると言われればなおさらだろう。



「じゃ、また来週」



 チカはゆっくりと歩きだした。俺はしばらくその場にとどまリ、徐々に小さくなっていくチカの背中を眺めていたが、特に問題なさそうに見えた。俺もさっさと帰るか。




 俺はあることを隠してる。それは紛れも無い事実だ。認める。だが、世の中には奇妙な事実というもの、知らないほうがいい事実というものがある。知るのは俺一人だけで十分だ――――


 さて、なぜ俺があそこでこんな言動をしたのか、疑問に思うだろう。それはスーパーの喫茶コーナーで俺の脳裏に浮かび上がった一つの仮説が関係してくる。彼女はファミレスで食事も何も注文することなく2日連続で俺を凝視し続けていた。今回も同じように書店で立ち読みしている俺を物陰からじっと見ていた。この2つのことをつなぎ合わせると必然的に出てくる一つの仮説。


 彼女はどこからか長時間にわたって監視している。


 それも俺がファミレスに行く以前から監視している。でなけりゃ初っ端から何も食わないなんてことはない。どういう理由でこんなクソッタレ野郎を監視しているのか理由は一切不明だが、なぜかこんなことになってしまっている。アイツがもし地球調査の人類代表として俺を監視してるなら、間違った人間を選んでるから選び直せと言いたい。フライングソーサーからまばゆい光が降り注いで宇宙へアブダクション(誘拐)とかまっぴらごめんだ。


 それで、なぜ俺が珍妙な発言をしたのかということだが、彼女は以前から俺の行動を監視していると推測される人間だ。俺達に見つからないようにして尾行を続けている可能性というのも十分に考えられる。


 この発言はチカと、尾行を続けているかもしれない彼女に向けたダブルメッセージだったというわけだ。“チカには知らせるつもりはない。彼女には手を出すな”それを彼女にもしっかりと聞こえるように声を大にして言った、ただそれだけのことである。


 ノリでもう一つ。なんとなくだが神子上も怪しい。よく考えれば彼女も白と同じく現れるタイミングが良すぎる。初めて会ったのが、俺が夜食をとって勉強しているサマを白に二日連続で監視されたその次の日のことだ。ファミレスの満席御礼は偶然だとしても、同じ高校の制服を着た女子二人と相席になる確率は低い。思い返せば、というかこれは半分こじつけだが、神子上が食事をとる場面、とったと思われるようなものを、俺は白と同じく一切確認していない。それに白と神子上の発言傾向も心なしか似通っている気がする。二人とも“定義”とかいう小難しい言葉を使ってるとか、発言スケールが常人のそれを逸脱しているとか、何かがズレてる雰囲気とか。


 俺の住むマンションが近くなってきた。白の彼女もそろそろ俺を追尾しているだろう。追跡するときは大概においてホシの住所を調べ上げているものだ。一旦ホシを見失っても、家の近くで張り込んでおけば必ず戻ってくる。調べない手はない。勝手に追跡されてるほうからすれば、胸くそ悪い話だが。


 俺はマンション入口前の路地で立ち止まった。俺が追われていると分かった以上、そのまま帰るわけにはいかない。心情としてはさっさと家に入ってシャワーで汗を洗い流したいところだが、俺の聖域まで彼女の監視対象になるのはどう考えても後味悪い。俺に一つ案はある。だが彼女がそれに応じてくれるとは限らない。それ以前に彼女が攻撃的になるかもしれない。……いや、それはないか。彼女に攻撃の意図があれば、彼女が独自にガラパゴス的進化をさせた理論で難解化した物理計算式の解説をしてくれるなんていうことはないはずだ。



「いるんだろ? もうそろそろ出てきたらどうだ? コソコソやってねえで腹割って話そうじゃねえか!」



 そう言って振り返る。彼女は絶対にいるという自信があった。しかし、そこに姿はなかった。その代わり、パンク寸前の赤さびた黒い自転車をキコキコ鳴らしながらゆっくり走るじいさんが、突然声を張り上げた俺を軽蔑の眼差しで睨みつつ、マンションの駐輪場に入っていった。これは気まずい。俺は恥ずかしさのあまり、じいさんの荷台にタイヤチューブで括りつけてあった有田みかんのボロ箱を眺めることしかできなかった。同じエレベーターに乗らないよう、少し時間を空けたほうがよさそうだ。


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