↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

エルデーン世界記録集 ― Chronicle of Eldern

あなたが知っていた日々 川辺の友への返し文

最終エピソード掲載日:2026/09/07
逆刻の民ターリャは、時を逆さに生きる。老婆の姿で生まれ、年を経るごとに若返り、これから起こることを「思い出し」ながら、最後は赤子となって水に還る。

 王国歴1639年、川辺で泣くひとりの老婆に、七つの少年が出会った。彼女の名はユネ。初対面の少年との四十八年の付き合いと、その別れの日までを、彼女はその瞬間、すべて思い出していた。

 少年の名はユーリ・ロ・ヴェンデル。長じて「吹き流れる知恵の収集旅団」に入り、『七つの隣人』を著し、やがてターリャとの橋渡し役たる長として「ターレ」の名を授かる男である。

 友を見送った翌年、五十六歳のユーリは筆を執る。出会いから書き起こそうとして、書けなかった。書き進めるほどに、友が死んでいくからだ。ならば、と彼は決める。この本は逆さに書く。別れがいちばん古く、出会いがいちばん新しい、あなたの向きで。

 看取りの桟橋から、授名の儀、国を救った大水の帳面、子らを連れた村参り、費えの帳面でした求婚、そして真新しい帳面に記した最初の問いへ。老いた記録係が人生を遡って綴る、亡き友への長い長い返し文。最後の頁に待つのは、すべての始まりの川辺である。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。