設定資料 吹き流れる知恵の収集旅団
※本作の世界観設定です。物語本編を読むうえで必須ではありません。
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【吹き流れる知恵の収集旅団とは】
諸国を巡りながら、世界中の知恵と記録を集め続ける旅の一団。
国に属さず、百五十年以上にわたって大陸を歩き続けている。
七つの隣人(神々に育てられた七種族)と人の世との橋渡し役として、内外から一目置かれる存在。
【成り立ち】
創設は王国歴一五〇〇年代の初め。初代旅団長ガルバディ・ルウ・バーガンディアによる。
団の名は、初代の言葉に由来する。
「知恵は書き留める者がいなければ、風に吹き流されて消える。ならば風下に立って、拾って歩く者がいてもよかろう」
以来、旅団長に就いた者は初代の姓バーガンディアを襲名する。各方の長の合議を聞くが、最後の決は旅団長が下す。
【本部と冬営地】
本部は「母隊」と呼ばれる大車列で、ゆっくりと諸国を巡り続ける。
ただし書庫の本体は動かせないため、冬営地に常設の石蔵があり、百五十年分の記録が天井まで納められている。団員はここで冬を越す。
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【六つの「方」】
旅団の部署は古くから「方」と呼ばれる。
・渡り方
七種族との橋渡しを担う。使節を立て、面会を取り付け、種族との信義を守る。シルデンからの呼び出しに応じるのもこの方。旅団の看板だが、人数は最も少ない。
・拾い方
史料を集めてくる足の部署。口伝を書き取り、古文書を写し、市場や廃村から紙切れ一枚まで拾ってくる。人数は最多。
・綴り方
集めた資料を検分し、編み、まとめる。書庫と帳面の番人。写本づくりから刊行物の編纂まで担い、門外不出の帳面を管理するのもここ。新入りの筆写係はこの方の末端。
・轍方
旅を支える部署。車馬、路銀、食糧、地図、宿場の手配。「旅団は轍方の帳面の上を走っている」と言われる。
・風切り方
荒事への対応。名は、群れの先頭で風を受ける風切羽から。護衛、露払い、危険地からの隊の引き上げ。
・留守方
本部の管理運営。金庫、人事、給金、残された家族の世話。旅する者たちの帰る場所を守ることから、この名がある。
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【渡り方の七長と授名】
渡り方には、七種族それぞれに一人ずつ、生涯かけて橋渡しを担う長がいる。内外から「七つの橋」と呼ばれる。
旅団長が任じただけでは「長代理」にすぎない。相手の種族がその者を認め、名を分け与えたとき、初めて長として立つ。
七種族の名は、もともと主神の真名の一部を分け与えられた姓である。神が一族に名を分け、その一族が、認めた人間にさらに一片を分ける。授名とは、神の真名の欠片が三度目に受け継がれることであり、人が持てる名として最も重い部類となる。名は姓のさらに後ろに付ける。
・ヴェルフェン担当……ヴェルフ
・シーデルン担当……シーデ
・ジーナリ担当……ジーナ
・カノール担当……カノレ
・ダグレン担当……ダグラ
・ターリャ担当……ターレ
・シルデン担当……シルド(呼ばれることが最も稀で、空位の代が多い)
授け方は種族ごとの流儀による。ヴェルフェンは囁きで一度だけ、シーデルンは書き付けで、ダグレンは半日かけて、ターリャは水上の神殿で、という具合である。




