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こちらも相応の対応を執らせていただきます

最終エピソード掲載日:2026/09/15
「お前の持っている結界石を妹に譲れ。これからは奥の工房で、無償で妹を支えればいい」

ローウェル伯爵家長女のアリシア・ローウェルは、実父と婚約者のカシル・ディートリヒ侯爵令息から、領地防衛の要である結界石を妹のエレナへ明け渡すよう告げられる。 
だがアリシアからすれば、正直それはどうでも良かった。 彼女には理不尽な身内の甘えに付き合う義理など、最初から欠片も残っていなかったからだ。

アリシアは十年間、たった一人で領地全域の防衛結界を手動補正し続けてきた特級結界術師だった。
家族だからと無給で搾取され、感謝されるどころか地味だと蔑まれる日々に、とうの昔に愛想を尽かしていたのだ。
だが……妹に譲れと言うなら、どうぞご勝手に!

アリシアはその場で自作核石の認証コードを全消去し、荷物をまとめて実家から完全撤退。「こちらも相応の対応を執らせていただきます」と告げ、以前からスカウトされていた隣領のレナード・フォン・クロイツァー伯爵のもとへ移籍する。

すると、専属の契約術師として静かに暮らすはずが、冷徹と恐れられるレナード伯爵はなぜか甲斐甲斐しくアリシアの手の傷に薬を塗り、過保護なまでに甘やかしてきて……?
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