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あの子の嘘は信じたのに、私の言葉は信じてくれないんですね

作者:月雅
最終エピソード掲載日:2026/10/28
「あの子に毒を盛った悪女め」

妹の嘘と涙を前に、私の言葉は何ひとつ信じてもらえなかった。
大聖堂で弁明の無意味さを悟った私は、自ら婚約指輪を床に置き、草木一本育たないとされる「呪われた荒野」への追放を受諾する。

他人の気まぐれな評価にすがる生き方は、もうおしまい。
前世で植物育種学と土壌学を修めた私にとって、そこは土壌改良しだいで化ける最高の宝の山だった。

石灰で酸を抜き、腐葉土を漉き込んで土に息を吹き込み、品種改良した花を咲かせると――それが瘴気を祓う「奇跡の万能薬」と判明して……!?

あの日、大聖堂で私を守れなかった深い負い目から、形式上の契約結婚を申し出てくれた「北の冷酷公爵」様も、
「君に触れる資格はない」と苦悶しながら、気付けば理性を失って過保護に甘やかしてきて――?

一方、私の手による毎日の土壌管理を失い、薬草園を一夜にして全滅させた元婚約者様。
疫病の蔓延で自滅し、今さら真実に気付いて泥まみれで縋りついてきても、もう手遅れです。

あの子の嘘は信じたのに、私の言葉は信じてくれなかったんですから。
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