赤筆校正官レイ
最終エピソード掲載日:2026/07/25
千人が同じ言葉を信じれば、その文章は現実になる――〈定説〉に支配された王国。正式な名も過去も持たない見習い校正官レイは、戴冠式を七日後に控えた祭りで、絶対の一文「王子は傷つかない」に赤筆を入れてしまう。王太子アレンの頬から流れた、ありえない赤。その瞬間、守護の美文は人を襲う怪物〈語災〉へ変わった。反逆者として捕らえられたレイに、微笑む王子は告げる。「僕を、この国でいちばん大きな誤植として扱ってくれ」
文章を一文字訂正するたび、代償として大切な記憶が消える。互いを知るほど互いを失いながら、二人は、慈善、勝利、王家の栄光という『正しい物語』の裏で抹消された百十三人と、レイ自身の失われた名へ近づいていく。真実を暴けば国が壊れ、嘘を残せば誰かの存在が消える。最後に校正すべきは王冠か、王子か、それとも自分自身か。これは、完璧という名の呪いを、赤い一本の線で書き換える七日間の物語。
文章を一文字訂正するたび、代償として大切な記憶が消える。互いを知るほど互いを失いながら、二人は、慈善、勝利、王家の栄光という『正しい物語』の裏で抹消された百十三人と、レイ自身の失われた名へ近づいていく。真実を暴けば国が壊れ、嘘を残せば誰かの存在が消える。最後に校正すべきは王冠か、王子か、それとも自分自身か。これは、完璧という名の呪いを、赤い一本の線で書き換える七日間の物語。
プロローグ 王子が傷つかない国で、矢は放たれた
2026/07/25 15:30
(改)
第一章 「王子は傷つかない」を、私は赤で消した
2026/07/25 15:33
(改)
第2章 私の名を消した王子と、七日間の契約
2026/07/25 16:05
第3章 王子の慈善鍋は、三十七人を食べた
2026/07/25 16:11
(改)
第4章 王子が負けても、世界は勝ったことにする
2026/07/25 16:27
(改)
第5章 十万人の正しさから、百十三人がこぼれた
2026/07/25 16:32
第6章 その正しい見出しは、人を殺しに来る
2026/07/25 16:39
第7章 十万人を救う五文字が、名のない者を人の外へ追い出す
2026/07/25 16:57
第8章 戴冠まで三十八時間――四千人を数え直せ
2026/07/25 17:13
第9章 王冠に赤を――完全無欠の王を校正せよ
2026/07/25 20:51
第10章 消された名も、これから名乗る名も、私のもの
2026/07/25 20:57
エピローグ 余白から、二人の次の物語を始める
2026/07/25 21:00