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咎廻りの隠ヶ島 - re:pray -(とがめぐりのおんがしま)

作者:九重紡
最新エピソード掲載日:2026/07/18
 記憶をなくした少女・モモには、ひとつだけ「呪い」があった。
 右手の爪の先が、硝子のように透きとおっていくのだ。

 呪いを解く手がかりを求め、モモは旅に出る。
 同行するのは、命の恩人でもある二人の幼馴染。まっすぐで腕っぷし自慢の赤髪・クロウと、冷静な軍師肌の青髪・シキ。
 三人が目指すのは、船乗りたちが恐れる霧の海の果て――鬼とあやかしが棲むという伝説の島、穏ヶ島。

 だが上陸の夜、船は鬼の奇襲を受けて炎上する。
 モモをかばった幼馴染は目の前で倒れ、逃げこんだ坑道の底で、モモ自身も胸をつらぬかれて息絶えた。

 ……はずだった。

 目を開けると、そこは襲撃前の船室。
 モモは「死に戻り」していた。

 ただし、時をさかのぼるたびに、右手の結晶は肉を蝕み、腕へ、肩へと広がっていく。
 命を削るタイムリープ。それでも少女は、「知っている死」をくつがえすと決める。

 しかし、未来を変えようとするたび、運命は形を変えて牙をむく。
 島を支配する紅鬼の首領・グレン。人間を憎み、復讐に身を焼く白髪のあやかし・トウヤ。そして、祠の奥からモモを呼び続ける、封じられた少年・ビャクヤ。
 絡まりあう思惑のなかで、モモは何度も死に、何度も大切な人の死を見届け、心をすり減らしていく。

 誰にも打ち明けられない絶望。信じてもらえない予言。
 それでも、まっすぐに手を差し伸べてくれる幼馴染のぬくもりが、壊れかけた少女をつなぎとめる。

 ――ひとりで抱えこむことなんて、ないんだ。僕たちは、家族なのだから。

 そして四度目のループ。すべてを知った少女は、ついに気づく。
 剣でも、犠牲でもない。この「咎廻り」を終わらせる、たったひとつの答えに。

 繰り返される死の果てに待つのは、絶望か、救いか。
 これは、祈りが海を渡る物語。

 死に戻り×和風あやかしファンタジー。
 慟哭と再生のタイムリープ譚、ここに開幕。
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