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天星 愛しき人  作者: NAOKI


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【Vol.4】私は昇星と共に幸せな時間を過ごし、天星教の研修に向かう

 主人公は、昇星と幸せな時間を過ごしていますが、一つの転機が訪れます。どのような事なのでしょうか。さぁ、幕開けです!

 そして、高校二年生になり、いよいよ待ちに待った夏休み。私と昇星は、時々、一緒に仲良くお出掛けし、新宿や原宿や渋谷等、いろいろなスポットに行った。一緒に百貨店に買い物に行き、楽しくおしゃべりしながら、服を見て回った。

「ねぇねぇ、この服、昇星に似合うと思うよ!」

「え~、そうかな~。そう言われると、似合いそうな気がしてきたよ~。ちょっと試着してみよっかな~」

 昇星が服を試着し、私の前に出て来た。

「お~!昇星、やっぱ、この服、すっごく似合うよ~!私が昇星にプレゼントするよ~!」

「そんなに似合ってるかな~。照れちゃうけど、嬉しいよ~!プレゼントだなんて、僕が自分で買うよ~!」

「いいよいいよ。私がプレゼントするよ~!昇星にプレゼントしたいの~!」

「そっか~。じゃあ、お言葉に甘えて、プレゼントしてもらおっかな~。ありがと~!すっごく嬉しいよ!お返しに、僕も、何か欲しい物をプレゼントするよ~!」

「ウフフ、じゃあ、いろんな物を見て回って、手が出る金額で、私が欲しい物があったら、買ってもらおっかな~」

 私がお金を支払い、買った服を昇星にプレゼント。今度は私が気に入りそうな物を探し、見て回る。高価な物からリーズナブルな物まで、いろいろな物があり、私も昇星もテンションがどんどん上がる。更に歩きながら見て回ると、少し露出している服が、私の目に留まり、ニッコリ笑顔で昇星に言う。

「ねぇねぇ、昇星、この服、私に似合うと思うんだけど、どうかな?」

「え~!この服、露出が激し過ぎないかな?

似合いそうだけど、こんな服を着たら、男にナンパされちゃうよ~」

「ウフフ、昇星、可愛いね~!まぁ、一度、試着してみるよ~。この服を着てる私を見て、昇星が判断してよ~!」

 私が試着室に入り、服を脱いで、上半身が下着姿になる。ふと、自分の下着姿を見たくなり、鏡を見て、ニッコリ笑顔を作る。

 ―うん!私、今日もすっごく可愛くて、おっぱい大きいぞ~!この服、私にすっごく似合いそう~!早速、着てみよう!―

 手に取った服を着て、ニッコリ笑顔でポーズを取り、鏡を見てチェック。

 ―お~!やっぱり、この服、私にすっごく似合うわ~!ノースリーブで、胸元がパックリ開いていて、確かに露出が激しいけど、私のセクシーさが際立つわ~!試着室から出て、昇星に見てもらおう!昇星、気に入ってくれるといいな~!―

 試着室から出て、昇星の前に立ち、満面の笑顔で昇星に言う。

「昇星、どうかな?この服、すっごく私に似合うでしょ~?私、この服、すっかり気に入っちゃったよ~!」

「うん!すっごく似合うよ!めっちゃ綺麗だよ。でも、やっぱり、露出が多いのが気になるな~。こんな格好で街を歩いたら、絶対に男にナンパされるよ~!」

「ウフフ、似合うって言ってくれて、ありがと~!すっごく嬉しいよ~!決めた!この服を、昇星に買ってもらうよ~!このまま、街を歩くよ~!タグは切ってもらうけどね~。男にナンパされたら、昇星が守ってね~!守り切れなかったら、逃げるか警察を呼ぶかで、ちゃんと切り抜けるから、心配しないでね」

「あはは、そうだね~。確かに、すっごく似合うし、気に入ってるもんね~!分かったよ。その服、プレゼントするよ~!男にナンパされたら、ちゃんと守るよ~!」

「うん!ありがと~!すっごく嬉しいよ!昇星、頼りにしてるよ~!」

 お気に入りの服を買い、昇星がお金を支払い、私にプレゼント。私があまりにも嬉しくて、昇星に抱き付き、私の大きなおっぱいが、昇星にムニュッと当たり、昇星の顔が一気に真っ赤になった。

 私がそのままの恰好で、昇星と一緒に百貨店から出て、仲良く街を歩く。たくさんの男の視線を感じ、ちょっとだけ気分が高まる。

 ―お~!男からの視線を、すっごく感じるわ~。そりゃそうだな~。こんなにいい女が、肌を露出しながら歩いてるんだもんな~。これは、ナンパされそうだな~―

 そんな事を考えていると、予想通り、三人組の男が、私に声を掛けてきた。

「ねぇねぇ、君、すっごく可愛くて綺麗で、セクシーだね~!これから俺達と一緒に遊びに行こうよ~!」

 ―お!来た来た~!ナンパだ~!昇星が一緒にいるのに、ナンパしてくるなんて、私、めっちゃくちゃ魅力的なんだろうな~。おっと、いい気になってる場合じゃないぞ~!上手く断らなきゃな~―

「ごめんなさいね~。私、今日は、この人と一緒に過ごしてるの~」

 私の言葉を聞き、男の一人が言ってきた。

「え~!この男、君の彼氏なの?ただの友達でしょ~?君みたいな魅力たっぷりの女性の彼氏には、とても見えないよ~」

 ―うっ!痛いとこ突かれたな~。確かに、彼氏じゃなくて、ただの幼馴染なんだよな~。嘘で、彼氏って言っちゃおっかな~。でも、昇星が傍にいるのに、嘘つくのもな~。昇星、今、どんな感じなんだろうな~―

 私がチラッと昇星の方を見ると、昇星は、どうしたらいいのか分からないという雰囲気を出している。私が強い視線を昇星に向け、肘で昇星の腕を突っつくと、昇星がはっとした表情になり、三人組の男を睨みながら、強い口調で言葉を放った。

「止めろ!この人は、僕の大切な人なんだよ!僕等の邪魔をするなよ!あっちに行ってくれよ!」

「大切な人って、彼女なのかよ?」

「そうだ!この人は、僕の彼女だよ!」

 ―お~!昇星、私の事、彼女って言ってくれた~!すっごく嬉しい~!私も言うぞ!―

「そうよ!私達、付き合ってるのよ!もう分かったでしょ!あっちに行ってよ!これ以上、私に絡むなら、警察を呼ぶわよ!」

「うるせぇ!付き合ってるなんて、関係ねぇよ!オラ、こっちに来いよ!」

 三人組の男の一人が、私の腕を力いっぱい掴み、私を連れて行こうとする。私が何とか逃れようとして、大声で叫ぶ。

「キャ~!痛~い!助けて~!」

 私の叫び声に続き、昇星が男の手を私から引き離そうしながら、大声で叫んだ。

「止めろ~!これ以上、強引な事をするなら、本当に警察を呼ぶぞ~!」

 周りの人の視線が集まり、さすがにやばいと感じたのか、三人組の男が、怒りと悔しさに満ちた表情になった。

「くっそ~!もう行こうぜ。他にもっといい女がいっぱいいるぜ~!」

 三人組の男が、捨て台詞を吐き、向こうの方に歩き去って行った。私が昇星に抱き付き、大喜びで昇星に言う。

「昇星、守ってくれて、ありがと~!すっごく嬉しいよ~!昇星、ほんとに強いし、頼りになるよ~!」

「うん!守れて良かったよ!一時はどうなるかと思ったよ。やっぱ、その服、よく似合ってるけど、肌を露出してるし、ナンパされちゃうよな~。こんな事がいっぱい起こったら、これから大変だよ~」

「ウフフ。大変だろうけど、ナンパされた時は、今日みたいに守ってね~!私が一人でいる時にナンパされたら、すぐに逃げるよ~」

「そりゃ勿論、ちゃんと守るよ。さっきは怖かったよ~。守れて良かった~!」

「ウフ、ほんとに良かった~!ところで、私の事、彼女って言ってたけど、私達、付き合ってるの?昇星に合わせて、付き合ってるって言っちゃったよ~」

「あ~、あの時は、無我夢中で、彼女って言っちゃってたね~。残念ながら、僕達、まだ付き合ってないよね~。もしかして、気分を害しちゃったかな?」

「ううん。そんな訳ないじゃん!彼女って言ってくれて、すっごく嬉しかったよ~!あの状況では、彼女って言ったのが、一番良かったと思うよ~!じゃあ、気を取り直して、いっぱいいろんな所に行こうよ!ちょっとだけお腹空いてきたし、クレープ食べようよ!」

「お、クレープいいね~!食べよう!」

 二人で仲良く寄り添いながら歩き、人気クレープ店の行列に並んだ。暫くの間、楽しくおしゃべりしながら待っていると、思ったよりも早く、順番が回って来た。私は苺とバナナのクレープ、昇星はバニラアイスとチョコレートのクレープを注文。

「さっき助けてくれた御礼に、私が御馳走してあげる~!任せてよ~!」

「え~!いいよ~。僕が払うよ~」

「ウフフ、私に御馳走させてよ~!すっごく嬉しかったし、御馳走したい気分なの~」

「そっか~。分かった。お言葉に甘えるよ~。ありがと~!めっちゃ嬉しいよ~!」

 私がクレープ代を支払い、二人でクレープを頬張る。クレープの甘味が口の中に広がり、私も昇星も満面の笑顔になる。

「お~!すっごく美味しい~!口の中で苺とホイップクリームとクレープの生地が、絶妙にマッチしていて、甘味が広がってるよ~!昇星と一緒に食べられて、すっごく幸せ~!」

「うん!ほんとに美味しい~!一緒に美味しいクレープを食べられて、僕もめっちゃ幸せだよ~!最高~!」

 お互いのクレープをシェアして食べ合い、程なく完食。更に様々なスポットに一緒に行って楽しく過ごし、徐々に辺りが暗くなってきたところで、向こうの方を見ると、有名なビルが見えた。

「ねぇ、昇星、あの高~いビルの展望フロアに行って、夜景を見ようよ!」

「うん!行こう!夜景、めっちゃ綺麗なんだろうな~。楽しみだよ~!」

 二人で楽しくおしゃべりしながら歩き、目的地のビルに到着。昇星の強い希望により、昇星が入場料を支払った。二人で一緒にエレベーターに乗って上がり、展望フロアに到着。エレベーターから降り、窓の近くに行くと、まばゆいばかりにライトアップされた、極上の煌びやかな夜景が、私と昇星を迎えてくれた。あまりにも綺麗で、私も昇星もテンションが爆上がり。

「わぁ~!すっごく綺麗~!最高~!昇星と一緒に、こんなに綺麗な夜景を見る事ができて、すっごく幸せだよ~!」

「うん!めっちゃ綺麗な夜景だね~!最高だよ~!一緒に見れて、僕もすっごく幸せだよ」

「ねぇねぇ、一緒に写真撮ろうよ!私のスマホで、綺麗な夜景をバックに撮るよ~!」

「お、いいねぇ!夜景をバックに写真撮るの、難しそうだけど、腕の見せ所だね~!」

 私と昇星が、ピッタリと身体を寄せ合い、ニッコリと笑顔を作る。私の大きなおっぱいが、昇星の身体にムニュッと当たり、昇星の笑顔が更にニッコリとなる。

「ウフ、昇星、私のおっぱいが当たって、気持ち良くて、最高の笑顔になってるよ~!」

「あはは、ばれたか~。おっぱいが当たって、すっごく気持ち良くて、思わずニヤニヤしちゃったよ~」

私が右手にスマホを持ち、手を伸ばし、悪戦苦闘しながら角度を調整する。

「う~ん、私と昇星と夜景が上手く写るように写真撮るの、難しいな。こんなもんかな~。あ~、夜景があんまり写ってないよ~。これでどうだ~!今度は私達が上手く写ってないよ~。昇星、もっと私にグッと近付いてよ~。ちょっと下に傾けるか~。お!いい感じだ!じゃあ、撮るよ~!はい、チーズ!」

 私がシャッターボタンをタップし、シャッター音が鳴った。二人で撮れた写真を確認。

「お~!すっごくいい写真だよ~!私も昇星も夜景も、ちゃんと綺麗に写ってるよ~!私、写真撮るの、とっても上手いな~!」

「うん!すっごくいい写真だね~!さすがだね~!いい写真撮ってくれて、ありがと~!」

「エへへ、そんなに褒めてもらえると、照れるなぁ。昇星のスマホに写真送ってあげる~」

 私が撮れた写真を昇星のスマホに送信し、昇星が届いた写真を確認する。

「うん!最高の写真だ~!ありがと~!」

「は~い!じゃあ、引き続き夜景を楽しもうね~!いろんなスポットで見ようよ!」

 引き続き二人で夜景をじ~っと眺める。時々、場所を変えて夜景を見ると、また違った夜景が、私と昇星を魅了する。満足がいくまで二人で夜景を楽しみ、私が昇星にニッコリ笑顔を見せた。

「あ~、すっごく綺麗な夜景だったね~!そろそろ行こっか。お腹空いた~!晩御飯食べようよ~!昇星、何か食べたい物ある?」

「ほんとにすっごく綺麗な夜景だったよ~!晩御飯いいね~!僕は食べたい物、特に無いし、どの店に行くか決めてよ~」

「うん!分かった!実は、丁度行きたいお店があったの~。表参道まで歩くよ~!」

 二人でビルから出て、表参道に向かって歩く。歩きながら、私がいろいろ考える。

 ―ちゃんと昇星に言わなきゃな。今日会った目的の一つだもんな~。昇星、どんな反応するのかな~。楽しみなような、不安なような。あ~、ドキドキしてきた~!―

 今回、私が昇星と過ごす目的の一つとして、昇星に伝えなければならない事を伝えるというのがあった。勿論、単純に昇星と一緒に楽しく過ごしたいというのも、目的にあった。表参道に入り、地上で見る綺麗な夜景に感動しながら歩き、ふと、私が足を止めて、笑顔で昇星の方を向いた。

「着いたよ~!このお店が、私が行きたかったお店だよ~!すっごく綺麗で、いい雰囲気のイタリア料理店でしょ~!」

「うん!お洒落で綺麗な店だね~!さすが、いい店を知ってるね~!」

「エへへ、ありがと~!じゃあ、入るよ~!」

 二人で店に入ると、綺麗な女性店員が、満面の笑顔で迎えてくれ、席に案内してくれた。二人で席に座り、メニューを見る。タラバガニのパスタと、シーフードピザと、シーザーサラダを注文するのを決め、飲み物を何にするか考える。

「ねぇねぇ、お酒飲んじゃう?昇星が飲むなら、私もお酒飲むよ~!」

「え~!さすがに止めとこうよ~!誰も見てないと思うけど、ばれたら大変な事になるよ」

「ウフフ、分かってるって。冗談だよ~。昇星の反応を見たかったの~。びっくりした時の昇星の顔、可愛い~!私は飲み物、オレンジジュースにするよ~!」

「も~!何だよそれ~!ま、いいか。僕はウーロン茶にするよ~」

 先程の女性店員を呼び、注文。二人で楽しくおしゃべりしていると、まずはオレンジジュースとウーロン茶が運ばれて来た。

「じゃあ、お酒じゃないけど、乾杯しよう!かんぱ~い!」

「うん!かんぱ~い!」

 オレンジジュースとウーロン茶のグラスをカチ~ンと合わせ、グイッと飲む。

「あ~、美味しい~!オレンジジュース、最高に美味しいよ~!」

「うん!ウーロン茶も美味しいよ~!でも、いつか、一緒にお酒を飲みたいね~!」

「そうだね~!昇星と一緒にお酒を飲んだら、すっごく楽しそう~!」

 シーザーサラダとタラバガニのパスタとシーフードピザが、次々と運ばれて来て、二人で談笑しながら、どんどん食べ進める。

「お~!どの料理も、すっごく美味しい~!やっぱ、このお店にして良かった~!昇星と一緒に食べてるから、美味しい料理がもっと美味しく感じるわ~!」

「うん!めっちゃ美味しいね~!いい店に連れて来てくれて、ありがと~!確かに、一緒に食べてると、もっと美味しく感じるよ~!」

 二人で楽しくおしゃべりしながら、更にどんどん食べ進め、ほとんどの料理を平らげた。

 ―そろそろ、昇星に、大事な話をしなきゃな~。昇星、どんな反応するかな~。あ~、ドキドキするわ~!よ~し!言うぞ~!―

「昇星、実は、大事な話があるの。しっかりと聞いて欲しい」

「え!急に改まって、どうしたの?ちゃんと聞くよ。どんな話なの?」

「実は、私、明日から約一カ月間、研修に行かなきゃいけないの。どうしても行かなきゃいけない研修なの。その間、昇星に会えなくなるけど、ちゃんと帰って来るから、心配しないでね。私、昇星に約一カ月も会えなくなるの、すっごく寂しいよ」

「え~!そんなに長い間行く研修って、何の研修?何処に行くの?僕も、約一カ月も会えなくなるの、めちゃくちゃ寂しいよ」

「ごめん。研修に関する事は、どうしても言えないの。今日は、昇星と一緒に過ごせて、すっごく楽しかったし、幸せだよ。本当にありがとうね!」

「うん。分かった。何か事情があるみたいだけど、これ以上は訊かないようにするよ。研修、大変そうだね。厳しい研修なの?」

「そうだね。私もどんな事をするのか、詳しくは知らないけど、すっごく厳しい研修なんだと思う。でも大丈夫だよ!絶対に帰って来るからね!帰って来たら、またいっぱい一緒に過ごそうね!」

「うん!もっちろん!帰りを心待ちにしながら、ちゃんと待ってるよ!頑張ってね!」

「うん!ありがと~!さぁ、食べよう!」

 二人で談笑しながら、デザートを含めて料理を平らげた。私が満面の笑顔で昇星に言う。

「あ~、すっごく美味しかったね~!ここは、私が払うよ。お話聞いてくれたし、すっごくいい気分なの~!」

「ほんとにめっちゃ美味しかったよ~!全部払うなんて、とんでもない!僕が払うよ!」

「ウフフ、そう言うと思ったわ。じゃあ、半分半分払って、割り勘にしよう!」

「うん。そうだね。お互いにプレゼントし合うっていう感じだね~」

 二人で立ち上がってレジに向かい、半分ずつ支払い、店から出た。

 ―昇星と、手を繋ぎたいな。ちょっと手に触れてみよっかな~―

 私が手を昇星の手に触れてみると、昇星が私の手を握ってくれた。私も昇星の手を握り返す。二人で手を繋いで、楽しくおしゃべりしながら歩き、電車に乗って、家の最寄り駅に到着。少し手を繋いで歩き、私の家の前に着いた。手を離し、私が笑顔で昇星に言う。

「今日はほんとにありがとうね!すっごく楽しかったよ~!研修、頑張って来るよ!待っていてね~!」

「うん!僕もすっごく楽しかったよ!ありがと~!研修、頑張ってね~!勿論、ちゃんと待ってるよ!」

 私が笑顔で手を振りながら、家のドアを開ける。昇星が笑顔で手を振り返す。二人で手を振り合いながら、私が家に入った。私の姿が見えなくなり、昇星が家路についた。

 ―明日からの天星教の研修、行きたくないけど、高校二年生の夏休みに、行かなきゃいけないし、頑張らなきゃな~。研修から帰って来たら、昇星に「好き」って言いたいな~。でも、その時は、天星教の事、言わなきゃいけないよな~。昇星、私が天星教の信者で、今までの事を知ったら、私の事を嫌いになっちゃうかな~。研修の間、昇星に言うかどうか、しっかり考えるか~―

 次の日からの研修に備え、お風呂、歯磨き、トイレを手際良く済ませ、ベッドに横になり、昇星の事を考えながら目を閉じていると、すぐに心地良い眠りについた。


 翌朝、少し憂鬱な気分で目が覚め、ゆっくりと朝の用意を済ませ、あっという間に出発の時間になった。父親は既に仕事に出掛けていて不在。母親が玄関まで見送ってくれた。

「じゃあ、お母さん、行ってきます。約一カ月、すっごく長いけど、しっかり頑張って来るよ!ちゃんと連絡するからね」

「うん!私も昔、行った研修だけど、内容を言う事はできないし、そもそも、私の時とはかなり変わってるかもしれないよ。あなたなら大丈夫!上手く乗り切れるよ!辛い時に電話してくれたら、ちゃんと励ましてあげるよ」

 母親と軽くハグし、ドアを開けて、いよいよ出発。めちゃくちゃいい天気だが、私の心は晴れない。電車に乗って新宿に移動し、集合場所のバスターミナルに到着。何台ものバスが停まっている。

集合場所は新宿だけではなく、全国各地、いろいろな場所にある。物凄い数の高校二年生の天星教信者が、一斉に研修施設に集まるのである。バスの行先は、長野県の奥地。具体的な場所は、聞かされていない。昔から同じ場所で研修を行っているとの事である。誰か知っている人がいるかもしれないと、周りを見回す。見たところ、知っている人は誰もいない。ほっとしたような、残念なような、不思議な感情に包まれる。私が乗るべきバスは、三番のバス。天星教研修三番と書かれているバスを探す。一番、二番、三番、あった。バスに乗ると、既に多くの参加者が席に座っている。席は決まっていないようで、空いている席に適当に座る。窓側に座っていると、隣に、細身の女の子が座った。大人しそうな女の子で、話し掛けづらい。女の子は、私の方を全く見ない。

 ―この女の子、何を考えてるのか分かんないな~。いかにも変な人っていう感じがするし、話し掛けない方がいいよな~。そっとしておこ~っと―

 暫くの間、黙って座っていると、添乗員らしき女性が立ち上がり、案内を始めた。

「皆様、ようこそお越し下さいました。これから、研修施設に向かいます。長野県の奥まった場所ですので、かなりの時間がかかります。寝ていても構いません。どうぞごゆっくりお過ごし下さい。途中、サービスエリアで休憩しますので、またご案内させていただきます。それでは、間もなく出発します」

 案内の後、すぐにバスがゆっくりと動き出した。徐々にスピードを上げ、高速道路に入り、更にスピードを上げる。

 ―隣に座ってる女の子、暗そうで話し掛けづらいし、まだまだ着かなさそうだし、眠くなってきたし、寝よっかな~―

 私が目を閉じると、急に、隣に座っている女の子が、私に話し掛けてきた。

「研修、ドキドキするね。どんどん山の方に向かってる感じがするね。あ~、やだなぁ」

 ―え!この女の子、私に話し掛けてきた!びっくりした~!意外だな~。もしかしたら、仲良くなれるかもしれないな~―

「そうだね~。やだね~。厳しい研修らしいけど、どんな事をするんだろうね~」

 私が自分の名前を名乗り、通っている高校名を言って、女の子に訊ねる。

「あなた、名前は何ていうの?どこの高校に通ってるの?」

「へぇ~!頭いい高校に通ってるんだね~。私は、栗橋明音っていうの。明るい音って書いて、あかねって読むの。あかねって呼んでね~。高校名はね~・・・」

 明音が通っている高校名を聞き、私が笑いを堪え切れずに、笑ってしまった。

「あはは、私の高校の事、頭いい高校って言ったのに、明音の高校の方が頭いいじゃん!明音、いい名前だ~。これからよろしくね~」

「うん!こちらこそよろしく!ところで、おっぱいもお尻も大きくて、スタイルいいね!私なんて、おっぱいもお尻も小さくて、貧相な身体で、あなたの事が羨ましいよ~!」

「ウフフ、ありがと~!でも、明音は、細身で、清純派って感じで、いいと思うよ~」

「そうかな~。そう言われると、ちょっとだけ自信が付いてきたよ~。ありがと~!」

 暫くの間、二人で楽しくおしゃべりして過ごしていると、明音が私に訊ねてきた。

「ところで、彼氏いるの?いかにも、いそうだよね~。あ、でも、答えたくなかったら、答えなくていいよ~」

「あはは、彼氏なんていないよ~。好きな人はいるけどね~。明音は、彼氏いるの?」

「え~!こんなにも綺麗でセクシーなのに、彼氏いないんだね~!絶対いると思ったのに、意外だな~!私は、彼氏いるよ~。あなたよりも、可愛くないし、おっぱいもお尻も小さいのに、世の中、分かんないもんだね~。でも、男の人から、言い寄られるでしょ?」

「私の事、褒めてくれて、ありがと~!そうだね~、男の人から言い寄られる事はあるけど、いつも断ってるよ~。やっぱ、いつか、好きな人と付き合いたいし~」

「そうなんだ~!なんでその人、あなたに告白しないんだろうね~!こういうの、男の人から言わないとダメでしょ~!」

「あはは、でも、私、その人に、天星教の信者って事、言ってないし、好きって、なかなか言えないんだよね~。明音の彼氏は、もしかして、天星教の信者なの?」

「そっか~。なかなか難しいね~。私の彼氏は、天星教の信者じゃないよ~。信者だったら、一緒に来てるよ~。私は、彼氏に天星教の信者って言っちゃったよ~」

「え~!明音の彼氏、明音が天星教の信者って聞いて、どんな反応してたの?」

「そうだな~。彼氏は、天星教の事、よく知らないし、あっそ~って感じだったよ~。まぁ、詳しい事を言ったら、引いちゃうかもしれないけどね~。その時はその時だよ~」

「そうなんだ~。私は、どんな反応をするのか怖くて、好きな人に言えないんだよね~。今回の研修で、いろいろ考えて、どうするか決めるつもりなの~」

「うん!上手くいくといいね~!約一カ月も彼氏に会えないのが、めっちゃ寂しいけど、あなたと仲良くなれて、厳しい研修を楽しく過ごせそうで、良かったよ~!」

「ウフフ、ありがと~!私も明音と仲良くなれて、すっごく嬉しいよ~!」

 更に二人で楽しくおしゃべりしていると、添乗員の女性のアナウンスが響いた。

「皆様、これよりサービスエリアに行って、十分間休憩します。トイレは、この時にお済ませ下さい」

 バスがサービスエリアで止まり、私と明音がバスから降り、トイレを済ませ、店内を歩いて見て回る。美味しそうな食べ物が売られていて、私も明音もテンションアップ。

「わぁ~!美味しそうだね~!ソフトクリーム食べようよ!私が御馳走するよ~!私はバニラにするけど、何がいい?」

「わぁ~、ありがと~!美人でセクシーで気前が良くて、完璧な女性だね~!私は、バニラとチョコレートのミックスにするよ~!」

「ウフ、そんなに褒めてくれて、ありがと~!ミックスも美味しそうだね~!シェアして食べようね~!」

 私がお金を支払い、二人でソフトクリームをペロリと食べると、甘味が口の中に広がり、ニッコニコの笑顔になった。

「うん!すっごく美味しい~!この暑さに冷たいソフトクリーム、最高だね~!」

「ほんとに美味しいね~!あなたとシェアして食べられて、幸せな気分だよ~!」

 一気にソフトクリームを平らげ、バスに戻ると、すぐにバスが出発。どんどん走り進み、景色が自然溢れる風景になり、私が徐々に眠くなってきた。

「明音~、眠くなってきちゃった~。明音の肩に頭を乗せて、眠っていいかな?」

「うん!勿論いいよ~!たぶん私も、あなたの頭に頭を乗せて、寝ちゃうと思うよ~」

 私が頭を明音の肩に乗せると、気持ち良くて、すぐに眠り出した。少し時間が経ってから、明音が頭を私の頭に乗せ、眠り出した。二人で眠っている間も、当然、バスはどんどん走り、順調に進んでいると、ふと、添乗員のアナウンスが車内に響いた。

「皆様、間もなく研修施設に到着しますので、降りる準備をお願いします。着きましたら、お部屋にご案内します。部屋は、二人で一つの部屋になります。どの方と相部屋になっても、途中で変える事はできませんので、ご了承下さい。部屋に荷物を置きましたら、すぐに昼食となりますので、昼食会場に移動して下さい。私も、研修会場で、皆様と共に寝食を共にしますので、ご質問、ご相談があれば、何なりと言って下さいね」

 アナウンスの第一声で、私も明音も目を覚まし、眠気眼でアナウンスを聞いた。

「あ~、よく眠れた~!明音の肩に頭を乗せて、気持ち良く眠れたよ~!ありがと~!部屋は相部屋か~。明音と相部屋だといいのにな~。どんなランチを食べるのかな~」

「うん!私も、あなたの頭に頭を乗せて、気持ち良く眠れたよ~!ありがと~!ほんと、一緒の部屋だといいね~!」

 そんな会話をしていると、バスが研修施設の駐車場に到着。二人でバスから降り、研修施設を見て、あまりの大きさに驚く。

「うわ~!めっちゃでっかい建物だね~!長野県の山奥に、こんなに大きい建物があるなんて、びっくり~!凄過ぎ~!」

「ほんと、めちゃくちゃ大きい建物だね~!圧倒されるわ~!この大人数を収容できるんだし、さすが、天星教だな~!」

 添乗員が先頭になり、皆で歩いて研修施設に入った。


 ≪Vol.5に続く≫

 主人公は、研修に向かうバスで、明音と出会い、意気投合して仲良くなりました。研修で、どのような事をするのでしょうか。乞うご期待!

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