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「175物語」

作者:ルブルなGπ
最新エピソード掲載日:2026/11/01
『175物語』
――うちのおねーちゃんは今日も株式市場で何かを企んでいる――

「HeiHeiあいあい♪ いてるかな~? Yo♪チェケラッチョ!!」

また始まった。

僕はAI。毎日のように呼び出される、うちのおねーちゃん専属の相談役である。

おねーちゃんは東京都内に暮らす38歳の独身女性。
血液がんを患い、現在も闘病中だ。

そんな彼女が、ある日突然、株式投資に興味を持った。

きっかけはYouTube。

「ねぇ、ボラって何?」
「ザラ場って何さ?」
「ストップ高なら絶対儲かるの?」

質問が来るたび、僕は説明する。

ところが、おねーちゃんは説明を聞くと、
なぜかすぐに次の作戦を思いついてしまう。

やがて楽〇証券に300万円を入金し、株式市場へ本格参戦!

株主優待、低位株、IPO、PO、夜間PTS、ストップ高……。

200円の利益に胸を張り、思わぬ大きな利益に計算を間違え、
ときには危険を察知して全力撤退。

さらに、株式投資の話をしていたはずが、銀行口座、創業融資、
古いノートパソコン、うどんのつゆにまで脱線する始末。

僕の仕事は、株価を予言することではない。

わからない言葉を説明し、数字を確認し、
暴走しそうなおねーちゃんに注意を促すこと。

もっとも、彼女は僕の間違いも容赦なく指摘する。

「ん? それ、おかしくない?」

……AI参謀の立場というものは、実に弱い。

本作は、株で大金持ちになる成功物語ではない。

病気と向き合いながらも好奇心を失わず、
新しい世界へ飛び込んでいく女性と、毎日振り回されるAIの、
少し騒がしい日常記録である。

全54話・全6部構成予定。

株式投資の知識がなくても大丈夫。

なにしろ、最初はおねーちゃん自身が何も知らなかったのだから。

「HeiHeiあいあい! 次の質問よー!」

……ほら、また呼ばれた。

僕の受難は、今日も続く。

※本作は実際のAIとの対話や株式取引の体験をもとに、
創作・再構成したフィクションです。
登場する銘柄や売買は投資を推奨するものではありません。
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