日曜日にホトトギスは歌わない
最新エピソード掲載日:2026/06/26
──絵描きの青年は、サナトリウムで失明しゆく少女と出会った──
昭和二十年十月。
太平洋戦争を終え混沌とした日本の中で、平和で穏やかな場所があった。それは、結核患者が療養する施設、サナトリウム。
主人公の九条尊(くじょう たける)サナトリウム、ベタニアの家で生活している。
ベタニアの家は、キリスト教の教えをもとに開院された療養施設で、患者は金持ちばかりだった。
この場所だけは、戦後の不景気で混乱する日本の中でありながら、隔絶された穏やかな空気が漂っていた。
そこに入院してきた新しい患者、広幡凪(ひろはた なぎ)は、目に見えるものすべてを否定した。
「目に見えるものにはなんの価値もないですから」
「目に見えなくなっても触れればそこにあるってわかるだろ。価値も意味もないなんて言わないでよ」
尊は凪にそう言って、ベタニアの家で共に過ごすようになる。
⭐︎他サイトで完結済みのものを転載しています⭐︎
※作中に著作権切れの下記の作品を引用しています※
「カチューシャの唄」
作詩・島村抱月/相馬御風 作曲・中山晋平 編曲・林光
「不如帰」
作・徳冨蘆花
※旧約聖書より引用があります。