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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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神話時代から生きてますが、始皇帝の職場が一番ブラックでした ~なお、まだ旅の途中です~

作者:謙信
最新エピソード掲載日:2026/08/26
かつて、彼は現代を生きる一人の男だった。

死後、目を覚ました先は、後世なら神話と呼ばれる時代。神々が実在し、自らの秩序を世界へ敷いていた。

そこで男は、人の側に立って神々へ反旗を翻した一人の女神と出会う。

戦いに敗れた女神の肉体は滅び、魂は時の彼方へ散った。そして勝者によってその名さえ塗り替えられ、後世――「大悪魔」と呼ばれる存在となる。

男は彼女から不老不死の力と、一つの使命を託された。

散り散りになった女神の魂を回収すること。

すべてが再び一つとなれば彼女は蘇り、神々との戦争も再び始まる。

それから男は、悠久の時を旅した。

名を変え、土地を渡り、王侯の傍らにも名もなき民の中にも生きた。神々の使徒と戦い、勝てぬ相手からは逃げ、働き、酒を飲み、友と笑い、ときには百年ほど世間から離れた。

幾多の文明の興亡を見届けても、彼は人の世を離れなかった。

そして――紀元前二二一年。

秦王・嬴政が六国を滅ぼし、天下を統一する。

この時代、男は「鄭仁」と名乗り、郎として咸陽宮に仕えていた。

長すぎる人生で、大抵のものは見てきた。

働いた経験もある。
死ぬほど働いたことだってある。

――まあ、死なないのだが。

そんな鄭仁が、秦の内側を見て――ドン引きした。

天下を一つにした瞬間から、法、戸籍、税、街道、物資、命令、地方統治、そのすべてが一斉に動き始める。

官吏が一人、咸陽を発つ。

ただそれだけで文書が作られ、印が押され、馬と食糧が用意され、宿駅へ知らせが走る。

一人の人間が動く。

その背後を、帝国そのものがついてくる。

後世の私たちは、秦の結末を知っている。

だが彼らにとって、歴史はまだ未来だった。

女神の魂を追いながら、人と共に時代を渡ってきた不死の男。

これは、そんな彼が鄭仁として秦を生きる物語。

ただし、一つだけ言わせてほしい。

始皇帝の職場は、今まで見てきた中で一番ブラックだった。
プロローグ
2026/07/29 18:21
燈下三友
2026/07/29 23:35 (改)
丞相召命
2026/07/30 17:36
 春風、還らず
2026/08/12 23:34
2つの巴
2026/08/15 13:25
巴を読む
2026/08/18 03:22
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2026/08/20 01:40
巴という土地
2026/08/25 13:27
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