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「聖女様に温室をお譲りして」と婚約者に命じられましたので、冬薔薇の育成契約ごと王立植物院へ移ります

作者:むむさん
最終エピソード掲載日:2026/05/27
伯爵令嬢エレシアは、婚約先の荒れた温室を三年かけて立て直し、真冬に咲く白薔薇を育て上げた。ところが献花式を前に、婚約者ラウルは言う。

「聖女様の慈愛を示すため、この温室と薔薇は彼女のお名前で王家へ献上する」

薔薇も、育成記録も、母から受け継いだ母株も、結婚すれば自分の家のものだというのだ。

ならば、まだ結婚していない今、契約どおりに返していただきます。

エレシアは育成権の終了通知を出し、母株を抱えて王立植物院の公開審査へ応募する。そこで出会った温室管理官セドリックは、判定に手を出さず、彼女の名が記された花を正当に扱った。

一方、聖女の奇跡として冬薔薇を献上するはずだったラウルは、育成者を失った温室で次々と綻びを晒していく。

奪われかけた名前を取り戻し、自分の花と恋を自分で選ぶ、契約ざまぁと冬の温室の異世界恋愛。
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