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僕らの夏には虹があった

作者:海月繭
最終エピソード掲載日:2026/07/19
2025年8月、戦後80年の夏。

高校2年生のエナは、文化祭で上映する「昭和」をテーマにした映像づくりに行き詰まっていた。

そんなエナに、顧問の佐久間先生が差し出したのは、大阪・関西万博の入場券だった。
昭和とは正反対に見える、未来を象徴する万博。
そこに何かヒントがあるかもしれないと、エナは会場へ向かう。

そこで出会った女性型アンドロイドに導かれ、たどり着いたのは、
1975年8月15日――終戦から30年目の夏だった。

昭和を愛する青年・晴彦と、その祖母・幸子と過ごすうち、
エナは、昭和の暮らしに息づく、人と人とのぬくもりを知っていく。

やがて夏祭りの夜、エナと晴彦の前に、
1945年から時を越えてきた19歳の航空兵・航が現れる。
戦闘機での出撃を命じられ、誰にも言えないまま、「本当は生きたい」と願っている航。

2025年、1975年、1945年。
異なる時代の夏を生きる3人は、海にかかる虹の下で、1枚の写真におさまる。

記録に残された歴史と、誰かの胸に残る記憶。

80年の時を越えて出会った若者たちの、ひと夏の青春物語。
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