- あらすじ
- 「よし……と、ふーっ」
「お帰りですか?」
「あ、はい、どうも……」
「朝食は召し上がりましたか?」
「ええ……あ、ポテトサラダが特に美味しかったです」
「それはよかった。この町で採れた野菜でこしらえたものなんですよ」
「へえ、ははは……いやあ、安いし思ったよりも、あ、いや、最高でしたね」
「それは何よりです」
荷物を抱えて部屋を出たところで声をかけられたので少し驚いた。まあ、さすがに偶然だろう。従業員は軽く会釈すると、静かに廊下の角へ消えていった。
それにしてもラッキーだった。宿泊費は格安、追加の食事代も驚くほど安い。泊まる前は警戒していたが、結局何も怪しいことは起こらなかった。まあ今のご時世、過激な布教活動なんてそうそうできるものじゃないのだろう。
ここならまた利用してもいいかもしれない。なんて名前の宗教だったかは忘れたが、この宿泊施設を。
- Nコード
- N7918LD
- 作者名
- 雉白書屋
- キーワード
- キーワードが設定されていません
- ジャンル
- ヒューマンドラマ〔文芸〕
- 掲載日
- 2025年 10月07日 11時00分
- 感想
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- 総合評価
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- 4,500文字
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