- あらすじ
- 「型なんぞ、寸法どおりに削れば履ける」——親方がお客へそう話しているのが、背中側から聞こえました。
わたくしは何も申しませんでした。
靴が保つかどうかは、寸法では決まりません。その人の重心がどちらへ落ちるかで決まります。右足をかばう方は左の踵から減る。腰の高い方は爪先が先に薄くなる。馬に乗る方は内側が擦れる。棚に並ぶのは足の長さと幅の数字だけで、その日の見立ては全部この頭の中にございました。
十一年ぶんの働きは、寸法の順に並べ替えられました。手控えの立ち姿の欄は要らないと言われました。わたくしは、それにも何も申しませんでした。
暮れ、手の付いた靴型を拭いて棚のいつもの位置へ戻し、鉋を拭いて置き、何も言わずに帰りました。
下ろしたての靴は、誰の足にも入ります。半年、何も起きません。
そして半年履かれた頃、上客の靴が揃って左の踵から減りはじめました。誰も怒鳴りません。直しの持ち込みが増えて、次の季の注文が来なくなるだけでございます。
自分の仕事場を持ったわたくしの前で、親方はご自分の口でもう一度あの一句を仰いました。わたくしは言い返さず、手の付いた靴型を床へ立てて、傾きだけをお見せしました。 - 本文へのAI利用
-
本文内に、AIが生成したテキストをそのまま直接的に使用している箇所がある
- Nコード
- N2495MP
- 作者名
- 真神 慧
- キーワード
- AI直接使用 ざまぁ ハッピーエンド 女主人公 西洋 異世界恋愛 職人 因果応報
- ジャンル
- 異世界〔恋愛〕
- 掲載日
- 2026年 08月14日 23時10分
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- 文字数
- 5,887文字
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靴型を棚へ戻して帰った女の靴だけ、踵が平らに減ります
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