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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

結論から言えば、この人と結婚する。

作者:絃
最新エピソード掲載日:2026/11/05
「お前は俺が膝をつく唯一の女だ。」

夜の海を背に、片膝をついた彼はそう言った。

――遡ること数年前。
始まりは、互いに乗り気ではなかった会食という名の合コン。

世界を舞台に活躍する女優、白崎玲(しらさき れい)。
NBAで『氷』と呼ばれる天才ポイントガード、外神秋(とがみ しゅう)。

「外神さんって氷みたいですよね。」
「……よく言われるが、どういう意味で言ってる?」
「冷たいという意味ではなくて。氷って結局は水じゃないですか。見た目よりずっと柔らかかったり、流れがあったりする。」

「お前はよく分からないな。どれが本物なのか読み切れない。」
「一応女優なんで。」
「だが本物でもないだろう?」

真っ直ぐ射抜く目。これなら取調室の方がまだマシだ。

「仕方ないな。続きはまた今度だ。連絡先は?」

何故そうなる。

面白い。飽きない。笑うと可愛い。
恋愛に無関心だったはずの検証魔は、検証を重ねるほど答えが一つに絞られていくことに、まだ気づいていない。

一方の玲は、生まれつき妖気が視える少々厄介な体質の持ち主。
視えるのは妖気だけで、人の心までは視えない。
だから深入りはしない。上手に笑って、痛くなる前に幕を引く。
誰かと生きる未来なんて、最初から自分の台本にはない。

それなのにこの男は、いつも素顔のほうを覗き込んでくる。

もう、これ以上痛いのは嫌だ。
それでも、逃げるのはもっとつまらない。

ハッピーエンドが好きだ。
悲劇のヒロインなんて、演じるだけでいい。

⸻

【登場人物】
白崎 玲/22歳 女優。華やかで自由奔放、素顔は臆病な甘えたがり。愛車は空冷ポルシェ930。

外神 秋/25歳 NBAの天才ポイントガード。通称『氷』。検証魔。被害者多数。料理上手で好物は苺。

※作中に、自殺未遂・性暴力(未遂)・自傷を想起させる描写を含む回があります。苦手な方はご注意ください。

※本作は、以前連載していた同タイトル作品の構成を見直し、加筆修正した改稿版です(旧版は削除済み)。

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