表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

婚約破棄は承りました。復縁のご相談は、代理人を通してくださいませ

最終エピソード掲載日:2026/07/14
壁際が、私の定位置だった。

一曲目を婚約者と踊ったことは、五年で一度もない。
それでも私は、殿下の執務を陰で回し続けた。
名前の載らない仕事だと、知っていながら。

卒業夜会の夜、王太子は衆目の前で婚約破棄を告げた。
身に覚えのない断罪と、一緒に。

侯爵令嬢エルネスタは、泣かなかった。
「承知いたしました」
一礼して、胸元から契約書の写しを取り出す。
五年間、この日のために持ち歩いてきた一枚を。

第十二条、王家側の帰責による解消手続き。
精算は、即日始まった。

翌朝から、王宮の決裁が止まる。
署名の前を誰がやっていたのか、殿下はまだ知らない。

未開封のまま返される、手紙の束。
空欄がひとつだけ残された、精算のリスト。

彼女が契約書の外で取り戻したいものは、何なのか。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ