天の衣に竜の煌めき

主人公：熱田 正義（あつた まさき）は、剣道一直線の熱血漢。
高校二年生になっても、まったく恋愛には関心がなかった。
『焦らなくとも、そのうち運命の人と巡り合うだろう』と心の内で理由もなく思っていたからだ。

二年に進級してしばらく経つと正義の通う私立名古屋南部高等学校へ、珍しく転校生がやってきた。
名前は、伊勢 静香（いせ しずか）。
その転校生は、綺麗な漆黒の長い髪にメガネを掛けた、そばかすのある地味な感じの女生徒だった。
彼女を見た正義は、デジャヴを感じた。
そう……不思議だが何故か知っている気がした。
自然と惹かれていく正義。
物静かでクールな彼女も、正義の視線には気がつくようで目が合うと少しだけ微笑んでくれる。
二人の出会いは必然なのか？　単なる偶然なのか？

この出会いは偶然ではなく、これから彼に降りてくる天からの使命の始まりに過ぎなかった。