表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

フラワー戦記!春の大冒険!

作者:励ましの人
最新エピソード掲載日:2026/05/15
春は、春が好きだった。
名前のせいかもしれない。
桜が咲く匂いも、少しぬるい風も、新しい制服も。
全部が「始まり」の感じがして、胸が少しだけ高鳴る。
十六歳。高校一年生。
教室の窓際、一番後ろの席。
春は頬杖をつきながら、青い空を見ていた。
「……異世界とか、行けないかな」
誰にも聞こえない声で呟く。
剣と魔法の世界。
ドラゴンが空を飛び、冒険者が酒場で騒ぎ、勇者が魔王を倒す世界。
春はそんな世界に憧れていた。
魔法を使ってみたかった。
誰かを守れる力が欲しかった。
自分が“特別”になれる場所を、ずっと探していた。
「山本ー。ホームルーム始めるぞー」
先生の声で現実に引き戻される。
クラスメイトの笑い声。
スマホの通知音。
退屈な授業。
全部が悪いわけじゃない。
でも、春の心はどこか満たされなかった。
その日の帰り道。
夕焼けに染まる商店街を歩いていると、古びた本屋が目に入った。
「あれ……こんな店、前からあったっけ?」
細い路地の奥。
まるで隠れるように建っている小さな店。
看板にはこう書かれていた。
──《異世界古書堂》
「……怪しすぎるだろ」
そう言いながらも、春は扉を開けていた。
カラン、と鈴が鳴る。
店の中は薄暗く、古い本が天井まで並んでいる。
不思議な匂いがした。雨とインクを混ぜたような匂い。
「いらっしゃい」
奥から現れたのは、白い髪の少女だった。
年は春と同じくらい。
赤い瞳が静かにこちらを見る。
「君、“向こう側”に興味ある?」
「……え?」
少女は棚から一冊の本を取り出した。
黒い表紙。
中央には銀色の紋章が刻まれている。
『アルディア戦記』
その本に触れた瞬間──
世界が光った。
「うわっ!?」
床が消える。
景色が歪む。
身体が浮く。
耳元で少女の声が聞こえた。
「春。君は選ばれた」
「え……?」
「世界を救う勇者に」
次の瞬間。
春は草原に倒れていた。
青空。
見たことのない巨大な山。
遠くに浮かぶ城。
そして。
「……マジで、異世界?」
春の前に、小さな光が現れる。
光は羽を広げ、妖精の姿になった。
「はじめまして、勇者様!」
金色の髪を揺らしながら、妖精は笑う。
「私はリリィ! あなたを魔王討伐へ案内します!」
春は呆然としながら空を見上げた。
ずっと夢見ていた世界。
冒険の始まり
2026/05/12 10:59
フローリア
2026/05/12 18:05
風花の加護
2026/05/12 18:11
翌朝
2026/05/12 18:30
旅の剣士ユナ
2026/05/12 18:34
黒ローブの男!
2026/05/13 02:03
変な勇者
2026/05/13 02:10
フェンリル
2026/05/13 02:17
魔王
2026/05/13 02:25
2026/05/13 23:23
虹色
2026/05/15 00:27
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ