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檸檬の叫びが聞こえるか

作者:高冨さご
最新エピソード掲載日:2026/08/11
高校三年生、青野来夢は実に影の薄い男子生徒であった。極力目立たない様に生活している彼にとって、その生活は実に心地よかった。

そんな彼に、ある日担任教師から重大なお使いを頼まれる。そのお使いとは、しばらく休んでいるクラスメイトへ溜まったプリントを届けること。大した内容ではないが、クラス全員から一目置かれることとなったその出来事は、彼にとっては一大事のことであった。

クラスメイトが住むという超おんぼろアパートに向かった来夢は、怯えながらもなんとか任務を完了させる。幽霊でも出そうな雰囲気に、逃げるように家路についた。

それからというもの、彼はあるものに憑りつかれてしまった。不思議な物体が頻繁に現れるようになったのだ。彼の行く先行く先で、黄色く丸い物体が視界にちらつく。

彼は言う。あれは『檸檬のお化け』だと。

大学受験を目の前にした、学生最後の夏休み。『檸檬のお化け』が彼を誘う。

「ねえ、二人で心中しようか」

 その目的は一体? 彼が出す答えとは? 人生最大級の反抗期が、今始まる。
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