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『レベル999のぬいぐるみ勇者、バグスキルで世界を削除します♡』

作者:一条陽菜子
最強勇者のなれの果ては──
三センチ段差で遭難するモフモフぬいぐるみ!?

VRMMORPG《エデン・フォース・オンライン》で世界を救った勇者リリア。
ラスボス撃破の直後、ログアウトしたはずの“俺”は──なぜかゲームの中でぬいぐるみに転生していた。

しゃべれない、動けない。
宝箱のフタすら持ち上がらない。
伝説の勇者は、一夜にして“インテリア”に格下げである。

……のはずが。

そこに現れたのは、記憶を失ったリリア本人。
彼女は無邪気に笑いながら俺を抱きしめ、こう告げる。

「今日からキミは──“ワン太”だね♡」

……いや、それ俺の黒歴史あだ名!?なんでそこ拾うんだよ!?

でも近くで見る彼女は、可愛すぎた。
名前を呼ばれるたび、胸の奥で熱が灯る。
ぬいぐるみの体じゃなければ、きっと心臓がもたなかっただろう。

──だが、本当にバグっていたのはこの世界のほうだった。
消えたセーブデータ、逆流する魔法式、復活する倒したはずの敵。
そして、どこかで“誰か”がこちらを見ている気配。

ぬいぐるみの奥に眠るのは、存在そのものを削除する《バグスキル》。

「──これは、“書き換え詠唱”。この記録ごと、燃やす術」

黒い光が空を裂き、森を反転させ、風も音も時間すら消していく。
モフモフの勇者は、世界を終わらせる災厄の器だった。

勇者は記憶を失い、ぬいぐるみは声を奪われたまま。
それでも二人は転がり出す。

笑って泣いて、ドキドキして、そしてバグって削除して──
レベル999のモフモフ勇者が、封印された“勇者の記録”と世界の真実を暴き出す!

最後に告げられるのはただ一言。

──ぬいぐるみ勇者、世界を削除します♡
……そして彼女の笑顔だけは、必ず守るために。
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